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中国戦略戦略“悪”の教科書/上田篤盛



★★★★★

チャイナの超限戦を「兵法三十六計」でわかりやすく解説

著者も本書で述べていますが、悪の教科書などではなく、
国家間の国益がぶつかり合う国際政治の舞台において、
チャイナが如何に超限戦を駆使しているか、それも日本に対して駆使し続けているか、
を「兵法三十六計」を題材にして、わかりやすく解説しています。

「兵法三十六計」だけでなく「孫子の兵法」などチャイナの古典は、
日本ではとかくチャイナ古代思想として専ら紹介されることが多く、
本書のように、生きた戦略論・兵法書として紹介されることが先ずありません。
この観点からだけでも、本書は「兵法三十六計」の本来の活用法をありありと提示してくれています。

また、「兵法三十六計」の各計の由来とされる故事と、
現代のチャイナの超限戦が併記されていることで、
各計をより理解することができるとともに、現代のチャイナの戦略も理解できるという、
ダブルで役立つ本になっています。

更に、著者が元防衛省情報分析官という方であることから、
現在のチャイナが「孫子の兵法」や「兵法三十六計」だけで戦略を練っているわけではない、
一方で、「孫子の兵法」や「兵法三十六計」の実践レベルに詰めの甘さが見受けられるところがある、
など、示唆に富んだ情報も提供されています。

世の中には根拠の乏しいチャイナ脅威論や、反対のチャイナ楽観論が溢れかえっていますが、
本書を読めば、決して侮ってはいけない国であることは間違いないと思います。

むしろ本書にあるようなチャイナの戦略に対して、何ら対策を講じていない日本に危機感を覚えます。
・北朝鮮による日本人拉致被害事件に代表されるように日本は自力で自国民すら守れません
・敗戦国の占領基本法である日本国憲法すら戦後70年以上経っても改訂できません
・国家安全保障戦略がありません。そもそも国家安全保障よりも利権や経済を優先しています
・国家安全保障のための法整備が脆弱です(スパイ防止法、セキュリティクリアランス法など)
・反日野党が放置されているのは論外ですが、与党内にも反日国家に媚びている議員はいます
・国民を自力で守り抜くための軍隊・諜報機関すら持っていません(自衛隊の編成は米軍支援目的)
・自衛隊は強いそうですが、あくまでも演習でのことであり、実戦経験はゼロなので戦力値は不明です
・国内・海外で行われている捏造反日プロパガンダに対して何ら対抗策が打ち出されていません

孫子の兵法に「彼を知り、己れを知れば、百戦して殆うからず」があります。
本書で、チャイナの戦略を理解するとともに、別途日本のお花畑度合いを理解した上で、
チャイナが日本に手を出せないくらいの物理的・精神的な抑止力を確立することが急務だと思います。
同じく孫子の兵法に「戦わずして人の兵を屈する」があります。これを上手く使いたいものです。
  1. 2018/07/01(日) 20:13:39|
  2. 戦略論
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誇りある日本の復活を望む一日本人

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