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伝統・科学・世界を知りマネジメントに活かす

日本の伝統・ヒトの自然科学・現在の国内外情勢・マネジメントなどに関する、ブックレビュー

真説ー孫子/デレク・ユアン



★★★★★

色々な意味で目から鱗!

戦略論として日本でも有名な孫子の兵法ですが、
本書は日本で出版されている解説書とは異なり、
孫子の兵法の全体像や構造、背景となる歴史や思想など、
より深く理解するための知見が詰まっています。

また老子の道徳経が戦略論であることは初耳でした。
日本では世俗を捨てて生きる指南書のような紹介のされ方が主なものだと思いますが、
本書では、
老子の思想が孫子の兵法に影響を与え、
また孫子の兵法がのちに編纂される道徳経で昇華される哲学に影響を与えているとのことです。
これで老子・道徳経の見方が完全に変わりました。

さらに戦略論としては、
東洋の孫子、西洋のクラウゼウィッツとして比較されることが多いのですが、
孫子の兵法が大戦略論であるのに対して、クラウゼウィッツの戦争論が軍事戦略であること、
ひいては西洋の戦略研究があくまでも軍事戦略の枠内に留まっており、
かつ西洋思想・哲学では、老子・孫子の「道(tao)」「陰陽二元論」を理解することは不可能であり、
現在の西洋における孫子の兵法研究は間違っているか、行き詰まっているか、のようです。
これは重要な知見を与えてくれています。
一つは西洋人の書いた戦略論で孫子の兵法が出てきたときに注意すべきであること、
一つは西洋人によチャイナ楽観論が全くあてにならないこと、
を教えてくれているということです。

過去、毛沢東が行なった国共内戦や、今、チャイナが行なっている超限戦と言われるもの、
は孫子の兵法そのものだとのことです。

そして「戦わずして勝つ」などにみられる様々な戦法が、
実は相手の戦意を喪失させるという心理戦に収斂されることが解説されています。
いくら相手の兵力が多くても、いくら相手の火力が強くても、
相手の戦意がなければ、その兵力や火力も活かすことはできません。
この辺りも思想や哲学を極め尽くした、この時代の兵法書ならではのものだと思います。

以上のように、これまで読んできた孫子の兵法についての書籍とは、
全く次元の異なる驚きの知見を与えてくれる本でした。
色々な意味で目から鱗でした!

このような素晴らしい本に出会えたことに感謝です!
値段が高いので先ずは図書館で借りて読みましたが、
素晴らしい本でしたので、速攻でポチッしました。
  1. 2018/06/17(日) 13:23:30|
  2. 戦略論
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
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誇りある日本の復活を望む一日本人

マネジメントは、ビジネス書の知識を得るだけでは上手くいかないでしょう。

日本の伝統から日本ならではの価値創造の源泉を知り、最新の自然科学からヒトの何たるかを知り、また科学的思考力を磨き、国内外情勢から立ち位置を知ることが重要だと思います。

勿論、基本はP.F.ドラッカー。

このブログでは、私が読んだ上記に関する書籍についてのレビューを紹介しています。

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