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Freedom

Author:Freedom
元経営コンサルタント
専門分野:ヒト

マネジメントは、ビジネス書の知識を得るだけでは上手くいかないでしょう。
また、マネジメントは企業だけのものではなく、国家を含めあらゆる組織体や個人にとっても必須のものです。

日本の伝統から日本ならではの価値創造の源泉を知り、最新の自然科学からヒトの何たるかを知り、また科学的思考力を磨き、国内外情勢から立ち位置を知ることが重要だと思います。

勿論、基本はP.F.ドラッカー。

このブログでは、私が読んだ上記に関する書籍についてのレビューを紹介しています。

ご参考になれば幸いです。

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憲政の本義/吉野作造



★★★★★

憲法改正について正しく議論する際の必読書

帝国憲法の運用について様々な論争が生じていたことがよくわかります。
君民一体の憲政を遂行するために憲法論議をどのように解決すべきか、
憲法の条文に拘り過ぎず憲法の精神にどう立ち戻って議論するべきか、
憲法制定当時に盛り込まれた思想と時代の流れに伴う状況の変化との間にどう折り合いをつけるべきか、
民本主義、民衆主義に立ちはだかる官僚専制主義にどう立ち向かうべきか、など、
これから本格化する憲法改正論議を正しく行い正しく吟味するためのエッセンスが盛り込まれています。

100年前の憲政議論に対する論考ですが、現在でも全く古びれることなく深く考えさせられる内容です。
逆に言えば、100年経っても当時と変わらないレベル、若しくはそれよりも稚拙になっているのが現在の憲法改正議論だと言えるでしょう。
帝国憲法という日本初の近代憲法ができてから今日に至るまで、
特に日本国憲法を押し付けられて以降、真正面から憲政とは何か、憲法とは何かについて思考停止期間が長かったため、
民度がまだまだ成熟していないように見受けられます。

今後、憲法改正について本格的な議論が為されていくのですが、
国民が正しい議論を進めていくために、また国会議員が正しい議論を進めるのを監視するために、
本書は必読書に成り得る本だと思います。

なお、本書の帯にある「100年前からポピュリズムの罠を見通していた」というフレーズの意味がよく分かりません。
ポピュリズムという用語を悪い意味で使用しているような気がしますが、
ポピュリズムの本来の意味は著者がまさに述べている国民の福利を最優先にすべきという民本主義・民衆主義そのものだと思います。
この出版社の本を何冊か読んでいますが、どうも左巻きの偽装保守に思えてなりません。
ひょっとすると、著者の論文もそのバイアスで選ばれているかもしれませんので、
その点だけ留意する必要があるのではないか、と思います。

なお、本書は帝国憲法についてのものですので、以下の本を併せて読まれるとより理解が深まるのではと思います。
相澤理:「憲法とは何か」を伊藤博文に学ぶー「憲法義解」現代語訳&解説ー
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