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Rising Sun

Author:Rising Sun
元経営コンサルタント
専門分野:ヒト

マネジメントは、ビジネス書の知識を得るだけでは上手くいかないでしょう。
また、マネジメントは企業だけのものではなく、国家を含めあらゆる組織体や個人にとっても必須のものです。

日本の伝統から日本ならではの価値創造の源泉を知り、最新の自然科学からヒトの何たるかを知り、また科学的思考力を磨き、国内外情勢から立ち位置を知ることが重要だと思います。

勿論、基本はP.F.ドラッカー。

このブログでは、私が読んだ上記に関する書籍についてのレビューを紹介しています。

ご参考になれば幸いです。

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(2017・2018)
2018/07/18、突然Amazon.co.jpが事前通知なく全レビュー強制削除&レビュー投稿禁止措置を発動。

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オードリー・タンの思考 IQよりも大切なこと/近藤弥生子



★★★★★

初めてオードリー・タン氏に触れる方にとっては良書。ただし

初めてオードリー・タン氏に触れる方にとっては、間違いなく良書です。
様々な角度からのアプローチで彼女の何が素晴らしいのか、に迫ろうとしています。

ただし、日本では既に同様の書籍が3冊出版されています。
この3冊を既読の方にとっては、あまり新しい切り口や情報は得られないと思います。

彼女が関与した仕事に関する資料・ウェブサイトなどの画像が数多く取り入れられています。
しかし、現地語のままですので、短い解説はあるものの、何が凄いのかよくわかりません。
また、モノクロ画像ですので、臨場感も伝わってきません。

本書は日本では4冊目になりますので、もっと工夫が必要だと思います。

なお評価は、初めてオードリー・タン氏に触れる方向けのものです。
既出3冊を読んだ者としては、★3つが上限になります。

本書も含め日本で出版された書籍についてのブックレビューは、
カテゴリー「オードリー・タン」に格納してあります。

図解 伊勢神宮/神宮司庁



★★★★★

神宮司庁広報室の神職たちが執筆・編集した初めてのカラー図解読本

神宮の神職さんたちの執筆・編集ですので、間違いはありません。
また、神道の中心は神宮(伊勢神宮は通称、正式名称は神宮)ですので、
この解説で神道の基本もわかります。

この本を2冊購入しました。
1冊は通常・観光用です。
もう1冊は家の神棚の隣に祀ってあります。

同じく神宮の神職を30年勤められた吉川竜実氏による
いちばん大事な生き方は、伊勢神宮が教えてくれる
とあわせて読まれるのがいいと思います。


神道に関する書籍は、そこそこ読みましたが、
上記2冊で十分であることがわかりました。


哲学として読む老子 全訳/山田史生



★★★★★

本書でようやく「老子道徳経」の本質が理解できたような気がします。

これまで「老子道徳経」の解説書関連書は何冊か読んでいました。
荘子と合わせて、世俗を離れて隠遁生活を送るような印象を持っていました。

ただ、良質な「孫子」や「韓非子」などの解説書を読み、
これらによる兵法のあり方、法治国家のあり方の源流に
「老子道徳経」が多大な影響を与えていることを知り、
上記印象は間違っているのではないか、と思うに至りました。

で「老子道徳経」の良質な解説書を探しているうちに、本書を知りました。
Amazonではレビューがまだなかったので(2021/2/11時点)、
一抹の不安はありつつも購入しました。

タイトルが「哲学として読む」とありますので、
何やら、こ難しいことで埋め尽くされているかと感じましたが、
読み始めると、一気読みしてしまいました。
ページをめくる手が止まりませんでした。


本書の特徴を挙げると以下のものになると思われます。

最終目標:
・「老子道徳経」における一貫した本質を探り出す
達成手段:
・「老子道徳経」の一言一句に至るまで論理的・批判的に解説する
・他の「老子道徳経」解説本と比較・批判しながら自説を展開する
・著者の思考方法・論理展開がわかるような書き方で、読者にも考えてもらおうとする
※ここでいう「批判的」は批判のための批判ではなく、本質を探り出すための思考方法です
結論:
・自然法則に従ったマネジメント理論
(個人レベル〜国家レベル)
・自然法則の成り立ちに創造主は不要
(創造主を持ち出す解説書が多いようです。西洋かぶれかな?)

本書を読むことで、ようやく「老子道徳経」の本質が理解できたような気がします。
と同時にこれまで読んできた「老子道徳経」の解説書・関連書で抱いてきた印象が間違っていることもわかりました。
さらに、「孫子」や「韓非子」などの源流に「老子道徳経」がある理由もわかりました。
非常にスッキリしました。


なお初歩的な自然科学(物理学など)の知識を学んでいたので、
著者の論理展開についていくことができました。
やはり思想・哲学というものを正しく理解するためには、
自然科学の知見を積極的に取り入れることが重要だと再認識しました。

タイトルの「哲学として読む」の「哲学」が如何なるものかはわかりませんが、
私には「自然科学の知見と論理的思考で老子の本質を捉える」の方がしっくりします。

久しぶりに、思いっきり頭を使いながら読む本に出会うことができました。
この観点でも本書に出会えたことは貴重な体験でした。


欲をいえば、歴史学的考察も欲しいです。
古代王朝崩壊〜春秋戦国時代〜秦始皇帝による統一国家誕生という、
時代の流れ・時代背景、そこでの歴史的トピックなどを踏まえた上での、
「老子道徳経」誕生の必然性・意義・影響などについてです。
歴史学的考察による解説によって、更に理解が深まると思いますので。

もちろん、これは著者の専門外だと思いますので、
この時代に精通した方による解説が欲しい、ということです。


「老子道徳経」について、
・非常に興味のある方
・一貫した本質を探求したい方
・本質についてご自身でも考えたい方
・既出の解説書を読んでもモヤモヤされている方
にはおすすめの本です。

値段は決して安くないですが、
上記の方々にとっては値段以上の価値はあると思います。


老子/金谷治





一通りの解説はあるが、老子の一貫した思想を捉えることは難しい

老子道徳経における、それぞれの文章についての解説がありますので、
それはそれで著者の解釈として参考にはなりますが、
老子道徳経のおける、一環した思想・哲学については本書では理解できません。

また、何かと孔子・論語と比較しているのですが、
少なくとも老子は孔子と対等に比較するような浅薄なものではありません。

更に、老子は春秋戦国時代の諸子百家に多大な影響を与えている思想・哲学の原点ですが、
多大な影響を与えている原点となるぐらいの凄さ・その原因などについての解説はありません。

あと、春秋戦国時代という中国大陸において最も激しい時代に生まれた思想・哲学ですので
少なくとも、時代背景や時代のうねりを踏まえた上、で解説してほしかったと思います。

本書を読む前に「韓非史」「孫子」「荀子」などの
優れた解説書を読んでいましたので、
本書が非常に浅い解説書のように思えてなりません。

なお、評価は著者の解説に対するものであり、老子道徳経へのものではありません。


荀子/内山俊彦



★★★★★

儒教・儒家の存在意義そのものを考えさせてくれる良書

本書はタイトル通り「荀子」についての解説書ですが、
文書書のものよりもその背景にある思想について深く鋭く切り込んでいます。
また「荀子」の前である、孔子・孟子から、秦漢時代の儒家まで、
いわゆる儒教についての歴史的思想的変遷についても切り込んでいます。

読後の感想としては、「儒教・儒家は必要だったのか?」です。
春秋戦国時代においては、復古主義を唱えるだけで、現実に全く対応できず、
秦漢以降の時代には、王朝に媚びへつらい、王朝の不当な正当化手段に堕してしまう、
また、それにより得た権力で、他の諸子百家・思想を不当に貶め、また歪めています。


韓非子」も読みましたが、儒家よりはよほど現実的かつ適切です。
荀子が「礼」という儒教のイデオロギーありきで
演繹的に理屈をこねて現実となんとか辻褄を合わせようとしたのに対し、
韓非子が、荀子の門下でありながら、
冷徹に現実を見極め「法治」を説いています。

まあ荀子よりも韓非子の方が後代ですので、
単純に比較して優劣を決めるのは酷ではありますが。

一方で、儒教のイデオロギーありきではありますが、
人の心の本質については、紀元前であるにもからわず、
現代心理学とそれほど変わらないぐらいの探求がされています。
この点は評価に値すると思われます。


また、聖徳太子の十七条憲法にも儒教のエッセンスは入っていますが、
あくまでも枝葉であり、日本元来の神道、初めての外来宗教である仏教のおまけ程度です。
この観点から聖徳太子およびその時代の日本の天皇含めた為政者たちは、
儒教の功罪を見抜いていたのではないか、と推察したくなります。


儒教・儒家に対する上記「儒教・儒家は必要だったのか?」への個人的な回答は、
現代においては不要、特に日本では全く不要、むしろ権力者に利用される弊害の方が大きい、
春秋戦国時代においては、韓非子で完成する統治制度のあり方への一要素として必要、
というものかと思います。

なぜ、今なお日本において儒教・儒家・孔子の人気があるのか、全く理解できません。

儒教・儒家に関する書籍を読むのは、本書で最後にしたいと思います。


最後に、本書の評価は「荀子」そのものよりも、著者の解説の素晴らしさに対してです。
中国古典は、それぞれの熱狂的な信奉者による解説がされがちですが、
著者は、批判的な視点をもちながら、
かつ歴史的視点(時代背景など)・哲学的視点(本質的原理など)も踏まえて解説しています。
単なる文章の解説よりも、よほど役に立ちました。



呉子/尾崎秀樹



★★★★★

思想は「孫子」、実践は「呉子」かな。

春秋戦国時代において実際に軍を率いて戦い、
76戦64勝12引分けという偉業を成し遂げた実績のある呉子の書です。

短い書物ではありますが、
実際に戦い実績を残したが故に、
内容は非常に濃くかつ実践的なものとなっています。

「孫子」が思想編・基礎編・教科書だとすれば、
「呉子」は実践編・応用編・問題集という位置付けでしょう。
何れかに優劣をつける類のものではないと思います。

戦略を学びたい方は、併せて読まれることをお勧めします。


春秋戦国志(上中下巻)/安能務



★★★★★

著者の「韓非子」をベースにした春秋戦国時代の物語(逆かも知れません)

上巻の最初半分までは正直全く面白くなかったです。
読むのをやめようかとも思いましたが、
せっかく買ったのだから一応続けて読んでみようと思いました。
そしたら、上巻の後半から中巻を経て下巻の最後まで一気読みするぐらい面白かったです。

著者の「韓非子」を読んでいましたので、
「韓非子」で登場するエピソードが、時系列で物語仕立てで書かれてありましたので、
「韓非子」の理解にも非常に役立ちました。

チャイナの歴史については、この時代が個人的には最も興味深いですし、
またチャイナの共産主義以外の思想は、この時代にほぼ出尽くしていますので、
二重の意味で楽しむことができます。
また西暦前のこの時代に、西洋のルネッサンス以降と同じように近代化しながらも、
その後退化して現在に至っていますので、この時代が色んな意味で最も参考になります。

また最後は当然、秦の始皇帝で終わるのですが、
かなり物語が圧縮されていますので、始皇帝に興味がある方は、
著者の「始皇帝」を読まれることをお勧めします。
こちらもKingdomとは違った意味で面白いです。

一度読んだだけでは、吸収しきれませんので、
「韓非子」「春秋戦国志」「始皇帝」を読み回しながら、
少しずつ理解を深めたいと思います。


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