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伝統・科学・世界を知りマネジメントに活かす

日本の伝統・ヒトの自然科学・現在の国内外情勢・マネジメントなどに関する、ブックレビュー

Stillness Speaks/エックハルト・トール



★★★★★

巡り巡って戻ってきました。

何年か前に、何かのきっかけで、
エックハルト・トールの以下の本を読みました。

『ニューアース』『A New Earth』


『人生が楽になる超シンプルな悟り方』『Practicing The Power of Now 』



これらを読んで、『禅』だなと感じました。
ならば日本にある仏教を学べばよいではないか、と思い、
エックハルト・トールを離れ、仏教を学び始めました。

仏教からは、
特に、空海の真言密教、ティク・ナット・ハンのEngaged Buddhismから
大事なことを教えていただきました。
と同時に、論争・対立・分裂といった釈尊の教えと反対のことが、
釈尊入滅から現在に至るまで繰り広げられていることを知り、
この論争・対立・分裂から距離を置きたいと思うようになりました。

そこで、仏教から離れた『生きる智慧』を探していたら、
たまたま本書(邦訳版)のタイトルに目がとまりました。
『世界でいちばん古くて大切なスピリチュアルの教え』とありましたので、
どのような教えなのかと興味津々で読んでみましたが、
そこにあったのは、古くて大切な教えではなく、
紛れもなくエックハルト・トールが『ニューアース』で論じていた内容でした。
しかも、『ニューアース』のエッセンスが凝縮されて簡潔に述べられていました。
(出版時期から考えると本書をより発展させたのがニューアースだとは思います)

本書は『生きる智慧』のエッセンスが凝縮されています。
全ての文章が重要であり、無駄な文章は一切含まれていないと思います。
また、これまで学んで得てきた仏教の教えよりも、
論理的・科学的、かつシンプルで深いと思います。

素晴らしい本ですので、内容を要約して紹介したいのですが、
どんな言葉を使っても素晴らしさをつたえられそうにありませんし、
かえって素晴らしさを損ねてしまいそうですので、
内容について触れることは控えたいと思います。

ということで巡り巡ってエックハルト・トールに戻ってきました。

そして、せっかく戻ってきたのですから、
訳者の解釈が入らない英語版で読んでみようと思い立ちました。
kindleアプリに入れていつでもどこでも読めるようにしています。
(邦訳版もkindle化されていれば、一緒に持ち歩いていると思います)

邦訳版を英語版と比べると、
訳者のサービスなのか、英語版にない文章が挿入されています。
こちらは原意を損ねるものではないと思いますので、あまり気にしていません。
ただ、スピリチュアル系の言葉を敢えて使ってみたり、意味不明な訳があったりします。
また、タイトルが『Stillness Speaks』から『世界でいちばん古くて大切なスピリチュアルの教え』に変わっています。
これは議論を呼びそうですが、邦訳タイトルに魅かれて本書を手に取りましたので、個人的にはむしろ良かったです。

『生きる智慧』とは、
本来は内なる探求から生まれるものであり、
外を探し回るものではないということは理解しつつも、
適切なガイドが無いと内なる探求もできない凡夫ですので、
色々と探し求めていましたが、
やっとたどり着いたように思えます。

あとは実践ですね。
実践しなければ『生きる智慧』も生まれませんし、
『生きる智慧』を活かすこともできません。
  1. 2016/05/29(日) 15:40:22|
  2. エックハルト・トール
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仏教という思想/末木 文美士



★★★★★

入門書をかじり始めてから末木文美士氏の著作を数冊読み終えることで、
仏教について知りたいと思ったことは一通り知ることができたかな、と思います。

様々な方々が様々な形で仏教の特徴を唱えていますが、
個人的にはこれだけが意味あるものとしてとらえることができました。

自己の外側:空=縁起=無常=無我(非我)=中道
自己の内側:空=静寂かつ広大な時空間の確立

また、仏教内の様々な論争・対立・分裂の歴史を知ることで、
仏教そのものも無常なんだな、という理解に至りました。
従って、『空』という教えだけを仏教からいただき、仏教の知識面の学びは終わりにします。






  1. 2016/05/28(土) 12:52:10|
  2. 仏教思想
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思想としての仏教入門/末木 文美士



★★★★★

他に類を見ない入門書

日本の仏教思想について様々な角度から分析され、仏教に内在する様々な矛盾があぶりだされています。
また必要に応じてインドや中国での仏教思想との対比させながら、日本の仏教思想の特徴も明示されています。
更に他の仏教学者や僧侶とは異なり、主張が仏教の特定の思想に偏っておらず、一歩引いて仏教思想を考えることができます。

仏教入門というタイトルのついた本は数多くありますが、本書はこれらとは全く次元が異なります。
仏教に限らず、入門書といわれるものは、内容が浅い、対象が狭い、主張が偏る、といった弊害があるのですが、
本書にそういった弊害はないと思われます。

ただ、仏教に関して全く知識がない方が本書を読まれると、難しいと思われるかもしれません。
入門書をいろいろ読んで、読むほどに仏教に対する疑問がわいてきた方にとって、お薦めできる本かと思われます。 続きを読む
  1. 2016/05/25(水) 12:34:31|
  2. 仏教思想
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日本仏教の可能性/末木 文美士



★★★★★

これからの人間の拠るべき思想への問題提起

タイトルは「日本仏教の可能性」ですが、
本書で著者が問いかけているのは、
「これからの人間の拠るべき思想とは何か」だと思われます。

仏教を存続させるために、というのは著者の主眼ではありません。

仏教がその答えになるか否かは、
関係者が現実を直視して仏教をどう反省し、
再構築できるかにかかっている、と警鐘を鳴らしているように読み取れました。

単に現状にすり寄るのではなく(これまでの仏教は現状にすり寄ってきたことで延命してきただけ)、
また原点に回帰するだけでもなく(原始仏典をもとに普遍性を説くことや大乗非仏説を説くだけでは解決にならない)、
これまでの歴史における仏教の思想・活動を丹念に検証し、反省し、
そのうえでこれからの世の中で何が求められるのかを深く広く考え、
その中の答えの一つとして仏教は何ができるのかを考える必要があると述べています。

そして、今までのように手をこまねいていてるのであれば、仏教は滅んでしかるべきだ、と述べています。
また、現代においては、これまで仏教が説いてきた「悟り」を得てもわからないことはなくならない、とも述べています。

本書によって、著者が単なる仏教思想の文献学者ではなく、
これからの世の中で求められる思想とは何か、を真剣に模索している哲学者・思想家だということがわかりました。

仏教には大事な教えがあるはずだという先入観でもって、仏教を少しずつ学んできましたが、
その先入観に疑問を抱かなければならないこと、
過去の仏典を単に読んで理解した気になっていてはいけないこと、
表層的な二元論・二項対立に惑わされず、その基になったものに注目すべきこと、
仏教の専門用語で詭弁を弄する自称覚者の言動に惑わされないこと、
仏教はあくまでも数多ある思想の一形態に過ぎず、決して普遍の真理などではないこと、
仏教内部の様々な異論にいちいち反応せず、もっと本質的なところを考える必要があること、
など、本書を通じて著者からいろいろと教えていただくことができました。
また、仏教との付き合い方についても教えていただいたような気がします。

葬式仏教から如何にして仏教が再生できるのかという興味で本書を手に取りました。
このような興味に対しては直接的な答えは何ら提示されてはいませんでしたが、
本書に出逢うことができてよかったと思います。

答えは全く出ておらず、考えるべきことだけが増えましたが、
安易な解決方法に頼るな、という警句だと受け取ることにします。
  1. 2016/05/23(月) 20:09:53|
  2. 仏教思想
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法華経の省察/ティク・ナット・ハン



★★★★

英語&kindle版なら★5つ

師の法華経解説本です。法華経全文ではなく、師がセレクトした箇所についての省察です。
他の法華経解説書を読んでいないので比較はできませんが、素晴らしい内容だと思います。

ただ、邦訳版は絶版で、かつ中古本はプレミアがついていますので、★1つ減らしました。
また、訳が少し硬いかなという感じもしました。
英語のkindle版なら良心的な価格で購入することができ、かつ持ち運びが便利です。
(英語版:Peaceful Action, Open Heart: Lessons from the Lotus Sutra)


私は英語&kindle版を購入して、アプリの辞書を引きながら読んでいます。
  1. 2016/05/22(日) 11:13:18|
  2. ティク・ナット・ハン
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ブッダの<今を生きる>瞑想/ティク・ナット・ハン



★★★★

師が勧める瞑想の基本

師のある著作のなかで、週に一度は読んでほしいと勧めている本が3冊あります。

ブッダの〈気づき〉の瞑想
ブッダの〈呼吸〉の瞑想
・ブッダの〈今を生きる〉瞑想(本書)

いずれも初期仏教で行われていた瞑想法のようです。
また、3冊とも読んだのですが、何れも平易な内容でありながら深い意味を持っているように思えます。
素晴らしい本だと思います。

ただ★を1つ減らしています。理由は以下のとおりです。
・常に持ち歩くには、紙の本では煩わしいこと
・英語本には電子s版があるのに、邦訳本にはないこと
(英語本:Our Appointment with Life)


・英語本よりも邦訳本の方が値段が高いこと
・上記3冊を含めた師による経典集の英語版が、本書と大して変わらない価格で出版&電子書籍化されていること
(経典集:Awakening of the Heart

師は平易な英語を使用して執筆していますので、アプリの辞書を使いながら読むことができます。
ですので、私は持ち運びが楽で、内容がより充実していて、値段の良心的な上記経典集を購入しました。
  1. 2016/05/22(日) 10:56:56|
  2. ティク・ナット・ハン
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ブッダの<呼吸>の瞑想/ティク・ナット・ハン



★★★★

師が勧める瞑想の基本

師のある著作のなかで、週に一度は読んでほしいと勧めている本が3冊あります。

ブッダの〈気づき〉の瞑想
・ブッダの〈呼吸〉の瞑想(本書)
ブッダの〈今を生きる〉瞑想

いずれも初期仏教で行われていた瞑想法のようです。
また、3冊とも読んだのですが、何れも平易な内容でありながら深い意味を持っているように思えます。
素晴らしい本だと思います。

ただ★を1つ減らしています。理由は以下のとおりです。
・常に持ち歩くには、紙の本では煩わしいこと
・英語本には電子書籍版があるのに、邦訳本にはないこと
(英語本:Breathe, You Are Alive)


・英語本よりも邦訳本の方が値段が高いこと
・上記3冊を含めた師による経典集の英語版が、本書と大して変わらない価格で出版&電子書籍化されていること
(経典集:Awakening of the Heart

師は平易な英語を使用して執筆していますので、アプリの辞書を使いながら読むことができます。
ですので、私は持ち運びが楽で、内容がより充実していて、値段の良心的な上記経典集を購入しました。
  1. 2016/05/22(日) 10:50:53|
  2. ティク・ナット・ハン
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ブッダの<気づき>の瞑想/ティク・ナット・ハン



★★★★

師が勧める瞑想の基本

師のある著作のなかで、週に一度は読んでほしいと勧めている本が3冊あります。

・ブッダの<気づき>の瞑想(本書)
ブッダの〈呼吸〉の瞑想
ブッダの〈今を生きる〉瞑想

いずれも初期仏教で行われていた瞑想法のようです。
また、3冊とも読んだのですが、何れも平易な内容でありながら深い意味を持っているように思えます。
素晴らしい本だと思います。

ただ★を1つ減らしています。理由は以下のとおりです。
・常に持ち歩くには、紙の本では煩わしいこと
・英語本には電子書籍版があるのに、邦訳本にはないこと
(英語本:Transformation and Healing)


・英語本よりも邦訳本の方が値段が高いこと
・上記3冊を含めた師による経典集の英語版が、本書と大して変わらない価格で出版&電子書籍化されていること
(経典集:Awakening of the Heart

師は平易な英語を使用して執筆していますので、アプリの辞書を使いながら読むことができます。
ですので、私は持ち運びが楽で、内容がより充実していて、値段の良心的な上記経典集を購入しました。
  1. 2016/05/22(日) 10:28:38|
  2. ティク・ナット・ハン
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Peace Is Every Breath/ティク・ナット・ハン



★★★★★

日常生活でのマインドフルネス実践

師は禅マスターですので、瞑想の実践だけでなく、日常生活でのマインドフルネスを勧めています。
日常生活でのマインドフルネス実践書としては、師の『Present Moment Wonderful Moment』が有名です。



日常生活でのマインドフルネス実践を行うために、
最初は『Present Moment Wonderful Moment』を購入しようと思いましたが、
以下の3点の理由により本書を購入しました。
・師の著作は常にバージョンアップされているので、新しい本の方がより完成度が高いこと
・日本語版は絶版になっており、中古本はプレミアムがついていて高価になっていること
・日本語版の翻訳に対してamazonさんでの評価が低いこと

本書では、日常生活の各側面におけるマインドフルネス実践についての詩+解説に加えて、
後ろの方で詩が一覧形式で掲載されています。
時間があるときには解説をじっくり読み、時間がないときは一覧の詩の一つを読んで実践する、
という使い方ができると思います。

なお、本書の邦訳版は出版されていません。
  1. 2016/05/22(日) 09:55:16|
  2. ティク・ナット・ハン
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日本仏教史/末木 文美士



★★★★★

素晴らしい考察

日本における仏教思想について、聖徳太子の時代から明治に至るまで時系列で俯瞰しています。

著者の考察が素晴らしいのは、
他の学者なら仏教の衰退・退廃と単に切り捨ててしまうような事柄であっても、
そこに何らかの意味を見出し、思想史として紡いでいることです。

例えば、
世俗に迎合し本来の教えから逸脱したことも、その後の反省に基づく復興には必要なプロセスであった、
葬式仏教と揶揄されている現代日本の仏教のあり方も、民俗学的には意味があり、一蹴すべきでなない、
などです。

また、各宗派の祖師の活躍は勿論のこと、後代で改革・復興を図った方々の活躍にもページを割いており、
日本の仏教が様々な時代に様々な方々の努力によって生き残ってきたことが伝わってきます。
更に、これらの方々の活躍が、経典や戒律に基づくもの、それらを再解釈したもの、独創的なもの、
といったように何を根拠としてなされたのか、についても述べられています。

更に、日本における仏教思想史に欠かせない、神道・修験道・庶民信仰との関係にも触れています。

日本の仏教について学びたい方にとっては、貴重な一冊だと思われます。

裏表紙に中村元氏が推薦の言葉を述べておられたので少し不安だったのですが、
(単行本。中村氏は原始仏典こそが真理であり、中期以降の大乗仏教や密教は衰退の一途とみなしている)
良い意味で期待を裏切っていただきました。
  1. 2016/05/21(土) 14:44:13|
  2. 仏教思想
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プロフィール

I am that I am.

Author:I am that I am.
誇りある日本の復活を望む一日本人

マネジメントは、ビジネス書の知識を得るだけでは上手くいかないでしょう。

日本の伝統から日本ならではの価値創造の源泉を知り、最新の自然科学からヒトの何たるかを知り、また科学的思考力を磨き、国内外情勢から立ち位置を知ることが重要だと思います。

勿論、基本はP.F.ドラッカー。

このブログでは、私が読んだ上記に関する書籍についてのレビューを紹介しています。

ご参考になれば幸いです。

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