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伝統・科学・世界を知りマネジメントに活かす

日本の伝統・ヒトの自然科学・現在の国内外情勢・マネジメントなどに関する、ブックレビュー

聞き上手 話し上手/佐藤可士和



★★★★

様々な視点が得られます

帯どおり、多士済々、興味津々な本です。
様々な分野における一流のプロフェッショナル38人へのインタビュー集です。
インタビューの内容はそれほど深いとは思えませんでしたが、
物事への見方・考え方に対する様々な視点を得ることができます。

本書を読んで、
自分と同じ視点を持った方々と認識を共有したり、自分に無かった視点を持った方々を参考にしたりすると、
いいのではないでしょうか。
また、気に入った方の方の作品に手を伸ばすためのメニューという位置づけとしても活用できるでしょう。
  1. 2013/08/26(月) 19:07:39|
  2. コミュニケーション
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

国家はなぜ衰退するのか/ダロン・アセモグル&ジェイムズ・A・ロビンソン



★★★★★

シンプルかつ強力な理論

国家の繁栄と衰退は、その国家が採用している政治・経済の制度にかかっていると論じている本です。

その政治・経済の制度は、包括的なものと収奪的なものの2つに分けることができるとしています。
包括的とは、権力や富が幅広く分散し、中央集権による法の秩序の元で公平性が担保されていること、
収奪的とは、権力や富が一部のエリートに集中し、独裁者の裁量若しくは法の秩序の欠落により公平性が歪められていること、と定義しています。

また、包括的な制度を採用し、その正のフィードバックにより更に包括的になることで、より繁栄し、
収奪的な制度を採用し、その負のフィードバックにより更に収奪的になることで、より衰退するとしています。

更に、包括的・収奪的のいずれが採用されるかは、
その国の制度、権力の構造、岐路での決断、歴史的偶然などによって決まってくるとし、
それがいかに小さなものでも後々に大きく影響を及ぼすとしています。

そして、包括的制度は、国民のモチベーションと産業のイノベーションによる創造的破壊を上手く取り入れることによって国家を繁栄させ、収奪的制度は、これらを排除・弾圧することによって国家を衰退させる、としています。

そのうえ、国家として採用される制度のデフォルトは収奪的なものであり、
よほど意識的な決断がない限り包括的な制度を採用・維持し続けることはできない、とされています。


以上が、本書の要約ですが、包括的・収奪的な政治・経済制度というシンプルな枠組みで、
国家の繁栄と衰退の理由をかなり説明できているという点に本書の価値があると思います。
社会科学の分野ですから、本書の枠組みの例外は当然あると思いますが(本書では提示されていませんが)、
本書で採用されている豊富な事例を踏まえると、かなり強力な理論なのだと思われます。

本書でも触れられていますが、開発経済が上手くいかない理由も本書を読めば納得できると思います。
収奪的な制度を採用している国に、いくら経済援助をしても一部のエリートに富が集中するだけですし、
民主主義のルールを形だけ採用させても、一部のエリートがそれを都合のいいように利用するだけです。
最悪の場合には善意による経済開発援助が収奪的な制度をより強固にしてしまう場合もあるようです。

デフォルトが収奪的制度であるが故に包括的制度に移行させるのは容易ではないことですけれど、
制度は人が変えられるものですから、衰退し貧困から脱却できない国(民)が一筋の光明を得られるのは良いことだと思います。


なお、本書が対象としている国家の繁栄と衰退については、
類書として著名な、ジャレド・ダイアモンド氏の『銃・病原菌・鉄』があります。

本書では、『銃・病原菌・鉄』では説明できない繁栄と衰退の実態があるとして、この理論を否定しています。
確かに『銃・病原菌・鉄』は地理的特性によって繁栄と衰退が決まるとしていますので、
本書で挙げられた同一地域での繁栄と貧困の格差の理由は説明できませんから、否定する理由もわかります。
但し、『銃・病原菌・鉄』が、地理的特性だけ繁栄と衰退のかなりの部分が説明可能であると証明した本だと位置づければ、本書と相互補完関係にあるのではないかと思われます。


ちなみに、本書は電子書籍で購入し、iPhone5にダウンロードして読みました。
画面は書籍よりも小さいですがストレスなく読むことができました。
また、片手で持って寝っ転がって読むことができたことが楽でした。
更に、このような良書を常に手元に置いておけるというのもいいと思いました。
この便利さを知ってしまいましたので、『銃・病原菌・鉄』も伝書書籍で購入してしまいました。
  1. 2013/08/24(土) 16:53:26|
  2. 時間軸(歴史・未来予測等)
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

99%の人が知らない「内向的な自分」の磨き方/榎本博明



★★★★★

手軽に読める内向型性格の活かし方

自分がひょっとして内向型では?と思われた方にオススメの一冊だと思います。

心理学の知見を駆使しながらも、
平易な文章であり、各章が簡潔にまとまっていますので、
とてもわかりやすいものとなっています。

なお、内向型性格の活かし方については、
そのヒント・きっかけとなるようなコメントにとどまっており、
具体的な実践については読者自身が考えなければなりません。
ただ、これについては各人各様でしょうから、書きようがないとも思えます。

また、本書に書いてあることを全て行おうとすると大変ですので、
気軽にできることからはじめるのが良いのではないでしょうか。
内向型人間は完璧主義の傾向が強いので、本書を完璧に実践しようとしがちですので。


あと、本書を読んで更に内向型人間に興味を持たれた方には、次の書籍をオススメします。
・マーティー・O・レイニー『内向型を強みにする
・スーザン・ケイン『内向型人間の時代
  1. 2013/08/08(木) 11:11:29|
  2. コンピテンシー
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  4. | コメント:0

昨日までの世界/ジャレド・ダイアモンド



★★★

正しい認識


近代国家より前の世界について流布されている、誤ったノスタルジーやステレオタイプを払拭してくれる本です。
但し、著者の『銃・病原菌・鉄』ほどのインパクトはありませんでした。
また、本書内の具体例はともかく、著者の言いたいことは他の書籍で知見を得ていましたので、
個人的には斬新さを感じることができませんでした。
  1. 2013/08/07(水) 11:26:26|
  2. 時間軸(歴史・未来予測等)
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

プロフィール

I am that I am.

Author:I am that I am.
誇りある日本の復活を望む一日本人

マネジメントは、ビジネス書の知識を得るだけでは上手くいかないでしょう。

日本の伝統から日本ならではの価値創造の源泉を知り、最新の自然科学からヒトの何たるかを知り、また科学的思考力を磨き、国内外情勢から立ち位置を知ることが重要だと思います。

勿論、基本はP.F.ドラッカー。

このブログでは、私が読んだ上記に関する書籍についてのレビューを紹介しています。

ご参考になれば幸いです。

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