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伝統・科学・世界を知りマネジメントに活かす

日本の伝統・ヒトの自然科学・現在の国内外情勢・マネジメントなどに関する、ブックレビュー

媚びない人生/ジョン・キム



★★★★★

自己の内面に目を向けた自己啓発書

安易な成功本や自己啓発本とは異なり、本書は自己の内面に目を向けた自己啓発書です。

簡単に要約すると、
自己の心を自己の意思で強くしていくプロセスが幸せであり、
それができれば他者や世間、常識から解き放たれて自由を得、幸せになる、
というものだと思います。

人の心や内面にフォーカスしていますので、大乗仏教の教えにも近いところがあります。

なお、何が重要であるかは述べられていますが、
それらをどのようにして個別具体的な活動におとしていくかは述べられていません。
ページ数の制約なのか、それらを自ら考えることこそが大事だからなのか、わかりませんが。

また、「どこかで読んだな」「どこかで聞いたな」という箇所が幾つもありました。
ですので、できれば引用若しくは参照文献が掲載されると良いと思います。

それにしても、著者の講義を直接受けられる学生さんが羨ましいと思いました。
  1. 2012/07/29(日) 10:47:00|
  2. 自己成長
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100分de名著 アラン『幸福論』/合田正人



★★★★★

優れた副読書

NHKのテレビ番組で初めてアランや三大幸福論の存在を知りました。
テレビ放映は観ていたのですが、どうも体系だって話が進んでいないような気がしましたので、
アランの幸福論そのものへの興味を持ちつつも、しばらく放ったらかしにしていました。

最近になって、アランの『幸福論』、これを含めた三大幸福論が、
再度気になりましたので、全て読んでみました。

ですので、本書はアランの『幸福論』を読んだ後、頭の中を整理するために手に取りました。

本書は、テレビ放映とは異なり体系的かつ簡潔に解説されていますので、非常に役に立ちました。
また、関連する哲学・哲学者などの紹介もされており『幸福論』を読むだけよりも視野が広がりました。
優れた副読書だと思います。

『幸福論』と本書を交互に読み返しながら理解を深めていければと思います。

なお、本書を読んでいながら、『幸福論』を未読の方には、ぜひ『幸福論』を読まれることをオススメします。
本書は優れた副読書ではありますが、あくまでも副読書です。
93のプロポの一つひとつに味がありますので、本書では味わえないものがあります。
  1. 2012/07/24(火) 14:57:38|
  2. 西洋思想・哲学
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勝間さん、努力で幸せになりますか/勝間和代&香山リカ



★★★★

結構楽しめました

ビジネスや科学の分野の書籍については、基本的に日本人の著した書籍はほとんど読みません。
ですので本書は、勝間氏の本については初めて、香山氏の本については3冊目です。

amazonさんでのレビューは低めでしたので、図書館で借りて読んでみました。

両氏の専門分野が異なり持論も異なるため最終合意には至っていないようですが、
香山氏が常々疑問に思っていることを勝間氏に質問し、勝間氏がそれに答え、
それに対して香山氏が納得するまで勝間氏に食い下がる、といった展開プロセスの中から、
いろんな発想を見て取ることができ、収穫も少なくありませんでした。

また、香山氏の素朴かつ重要な質問について、勝間氏が論理的に回答することで、
文章も読みやすく一気読みすることができました。
香山氏の他の書籍(とはいえたった2冊ですが)と比べても、香山氏の主張がより鮮明になっています。
勝間氏が香山氏のポテンシャルを見事に引き出したと言っても過言ではないと思います。

二人が全く異なる角度から、ヒトの幸せについて考え語り合うことは結構重要なことだと思います。
せっかくの二人の対談が、本書で終わってしまうのは勿体無いですので、今後も続けて頂ければと思います。
  1. 2012/07/20(金) 16:44:32|
  2. 自己成長
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生きてるだけでなぜ悪い?/中島義道×香山リカ



★★

タイトルに惹かれた方は要注意

哲学者と精神科医が「生きてるだけでなぜ悪い?」というタイトルで対談するということで、読んでみました。
人文科学と自然科学が融合したときにどんな発想が生まれるのだろうか、と期待していました。

結論としては、本書の内容はタイトルとはあまり関係ないといわざるを得ません。
また対談内容も、どこにでもいる凡百の哲学者と精神科医の雑談程度に過ぎません。
読前の期待は完全に裏切られました。

更に、香山氏の発言からは、「この人本当に精神科医なの?」と思わざるを得ないものが飛び出してきます。

一応、各章の最後に結論めいた文章がありますので、それ自体には価値を見出すことができましたが、
それ以外は、よほど時間が余っている人以外にはオススメできません。

本書のタイトルに惹かれる方々は少なくないと思いますが、
このタイトルに惹かれるのであれば、ひろさちや氏の類書を読まれたほうがはるかに価値があると思います。
なお、ひろさちや氏は仏教評論家ですので、仏教(それも大乗仏教)をベースに全てが語られています。
従って、宗教アレルギーのある方にとっては抵抗があるかもしれません。
ただ、宗教色を出来るだけ排除した本(新書に多い)はそれなりにありますので、
そのような本を選んで読まれたらよろしいのではないか、と思います。
オススメの本は提示できませんが、本のタイトルに仏教用語が使われていないものを探ってみてはいかがでしょうか。
  1. 2012/07/20(金) 13:31:32|
  2. 自己成長
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しがみつかない生き方/香山リカ



★★★

精神医学からの世間への鋭い切り込みを期待したが。。。

テレビなどで著者を知っていましたが、著書を読むのは初めてです。

精神科医としてのキャリアや精神医学の知見を集大成しての、世間への鋭い切込みを期待しましたが、
本書では、どちらかというと著者の世間への見方を散文的に述べたものであり、
精神医学を骨太な柱として論理的、体系的に切り込むというものにはなっていません。

文中には頷けるところも幾つかありましたが、
やはり論理的・体系的ではありませんので、著者のメッセージが心に響いてきませんでした。

ただ、成功を謳う所謂自己啓発書に対して疑問を持たれた方にとっては、本書は読む価値があるでしょう。

なお、本書のタイトルや論旨について、より論理的・体系的に深くりかいするためには、三大幸福論がオススメです。
アラン『幸福論
ラッセル『幸福論
ヒルティ『幸福論
  1. 2012/07/20(金) 09:21:54|
  2. 医学
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幸福論/アラン



★★★★★

散文の内に科学あり

2011年にNHKで「アランの幸福論」を観て、初めてアランや三大幸福論があることを知りました。
そして、たまたまですが、三大幸福論の中で、ラッセル、ヒルティを先に読み、最後にアランを読むことになりました。

訳者によれば、本書はプロポ(哲学断章)であり、幸福「論」という理論ではないとされています。
確かに、93編の独立した文学的な色合いのある散文を載せたのが本書の中身です。

ただ、それらの散文を読むにつれ、
これは現代の人間についての科学を約100年も前に先取りしているものだとわかりました。

私は、人間についての科学(認知科学、心理学、脳科学など)を、それなりにかじっていますが、
本書の内容はそれらの知見と異なるものではありません。
むしろ、現代の人間についての科学が未だ発見できていない知見についても登場してきます。
それだけ凄い本だと思います。

本書で提示された知見について、人間の科学により科学的な知見となることを期待しています。

また、散文とはいえ、本書の内容は結構深いものがありますので、
何度も読み返しながら理解を進めていこうと思います。


なお、三大幸福論を全て読みましたので、それなりの比較ができそうです。
・アラン『幸福論』:隣に座って優しく語りかけててくれる
・ラッセル『幸福論』:一歩離れて客観的にみたものを教えてくれる
・ヒルティ『幸福論』:一段高いところから教えを授けてくれる
今のところの理解では、この三つの根幹にそれほど大きな違いは無いように思えます。
ですので、幸福論に興味を持たれた方は、ご自身にあったものを選んで読めばいいのではないでしょうか。
また、三つ全てを読んで比較しながら理解していくというのも、面白いかもしれません。
  1. 2012/07/08(日) 08:34:49|
  2. 西洋思想・哲学
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IQってホントは何なんだ?/村上宣寛





知能に関する諸説の紹介だが...

知能に関する様々な説や、知能の日本における研究の実態を紹介しているという点では評価できます。

但し、著者が賛同する説の説明では相関分析を擁護する一方で、反対する説では相関分析を否定している等、
著者の主張している内容に対して信頼できるほどの説明を得ることはできませんでした。
また、脳科学・神経科学といった自然科学における最近の知見を活用しているわけでなく、
著者の領域である認知心理学内での学術論争の域をでていないという印象を持ちました。

追記(2012/7/3)
2011年3月に、ジョン・ダンカン『知性誕生』という本が出版されました。
遅ればせながらですが、知能に対する重要な脳科学の知見が生まれましたので紹介したいと思います。
この本は、認知心理学という狭い世界の中で学術論証の域をでていない、知能とIQについて、
脳科学が切り込み、その最新知見を紹介することで、一応の決着がついたことを紹介しています。

認知心理学の中では、
知能は1つなのか複数なのか、階層構造なのか並列構造なのか、といった空理空論が繰り広げられてきており、
『IQって本当はなんなんだ?』では、知能は「一つ=IQ」で「一般知能g」が上位に君臨している、としています。
また、ハワード・ガードナーの「多重知能」や、ダニエル・ゴールマンの「EQ」「SQ」を、確たる知見もなく否定しています。

しかし、『知性誕生』を読めば、
認知心理学で学術論争されているどの主要陣営も、事実の一面しか提唱されてこなかったことがわかります。

脳科学者の久保田競氏も『もっとバカはなおせる』で、
「知能とは何か」という命題が、脳科学で取り扱えるようになってきたと述べています。

つまり、これからは、知能を論ずるときには脳科学の知見を活かせばよく、
認知心理学者の確たる根拠も無い、くだらない学術論争を無視することができるようになると思います。

※重要な追記ですので、日付もアップデートします。

用語解説(wiki):知能知能検査 続きを読む
  1. 2012/07/03(火) 16:12:35|
  2. コンピテンシー
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プロフィール

I am that I am.

Author:I am that I am.
誇りある日本の復活を望む一日本人

マネジメントは、ビジネス書の知識を得るだけでは上手くいかないでしょう。

日本の伝統から日本ならではの価値創造の源泉を知り、最新の自然科学からヒトの何たるかを知り、また科学的思考力を磨き、国内外情勢から立ち位置を知ることが重要だと思います。

勿論、基本はP.F.ドラッカー。

このブログでは、私が読んだ上記に関する書籍についてのレビューを紹介しています。

ご参考になれば幸いです。

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