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Rising Sun

Author:Rising Sun
日本を愛するリヴァタリアン
倉山塾生・江崎塾生

マネジメントは、ビジネス書の知識を得るだけでは上手くいかないでしょう。

日本の伝統から日本ならではの価値創造の源泉を知り、最新の自然科学からヒトの何たるかを知り、また科学的思考力を磨き、国内外情勢から立ち位置を知ることが重要だと思います。

勿論、基本はP.F.ドラッカー。

このブログでは、私が読んだ上記に関する書籍についてのレビューを紹介しています。

ご参考になれば幸いです。

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脳が悦ぶと人は必ず成功する/ 佐藤富雄



★★

あくまでも著者の成功体験

著者の成功体験に基づく発想法を紹介しています。但し、あくまでも著者自身の体験記ですので、全ての人に適したものかどうかは、各自試してみないとわかりません。

また、脳科学の知見をちりばめていますが、断片的であり、引用の仕方も一貫性がないので、成功体験に箔をつけるためにちりばめたのだと思います。

更に、文章が上手く整理されていないので、体験談としては楽しめますが、知識として取り込むにはあまり適しているとは思えません。

発想法のメカニズムについて、またそのスキルを学習するのであれば、ナンシー.C.アンドリーセン「天才の脳科学」がお薦めです。

リーダーシップとニューサイエンス/マーガレット・J・ウィートリー



★★★★★

極めて重要なメッセージ

自然科学(物理学・化学・生物学など)では新たなパラダイムとして確立されてきている非線形ダイナミクス(カオス・複雑系・自己組織化の理論など)を組織のマネジメントの中心に据えるべき時代が来ていることを提唱しています(ちなみに初版は1992年)。

これまでのマネジメントの主流である予測⇒計画⇒実行⇒達成という線形のアプローチは、17世紀のニュートン力学の産物であり、社会科学が科学っぽい様相を呈したいが故に時代遅れのパラダイムに固執していることも手伝って、相変わらず実践されていますが、自然科学の世界ではすでにパラダイムシフトが起きていますので、新たなパラダイムをマネジメントにも取り入れるべきだとしています。

そして、予測不可能な世界を予測しようとすること、因果がはっきりしない世界で因果関係をはっきりさせようとすること、など従来のマネジメント理論で提唱され、実践されてきていることは、環境を間違った認識で捉え、間違った方法で対処していることであり、この方法を幾ら追求しても環境に適合することはできない、としています。


なお、著者も非線形ダイナミクスをマネジメントにどう取り入れるか、についてはコンサルタントとしてクライアントと一緒に試行錯誤しつつ理解を深めている過程であることを認めています。従って、本書の内容は完成されたマネジメント手法にはなっていませんが、これからのマネジメントの在り方を根本的に考え直すには有益な情報が詰まっています。


また、読者に理解を促すために、自然科学で取り組まれている非線形ダイナミクスについて、幾つかの分野を紹介していますが、ある程度予備知識がないとわからないと思います。これについては、本ブログで紹介している「カオス・複雑系理論」カテゴリーの書籍が参考になると思います(本書の参考文献として挙げられている書籍とある程度重なっていますので)。


参考までに、社会科学分野での非線形ダイナミクスの取り組みは、一部の学者達が推進していますが(例えば、経済学ならブライアン・アーサー、心理学ならカール・ワイクなど)、まだまだ主流ではないようです。

企業創造力/アラン・G・ロビンソン等



★★★★

非線形のマネジメント

企業が確実・安定的にビジネスを効率的に行うことが線形のマネジメント(戦略⇒組織化⇒業務遂行)だとしたら、イノベーションは非線形のマネジメントだと思いました。

本書で述べられているイノベーションのあり方は、イノベーションの種が偶然の産物(どこから何が生じるかは予測不能)であることを前提とし、その偶然を増やすこと、偶然を必然に変えること、そのための環境を整備することとしています。

そのための6つの条件として、以下のものを挙げています。
・意識のベクトルを合わせる
・自発的な活動を促す
・非公式な活動を認める
・セレンディピティを誘発する
・多様な刺激を生みだす
・社内コミュニケーションを活性化する

進化論・複雑系理論を使ってイノベーションを捉えていますので、このような説明になると思います。

本書の内容そのものは、その通りだと思います。但し、線形のマネジメントを中心とした組織に、如何にして非線形のマネジメントを取り入れるか、また両者のバランスをどう取るのか、についてはほとんど述べられていません。

また、本書で述べられていますが、非線形のマネジメントを導入してイノベーションを起こすには、企業に相応の余力が必要になってきますが、効率化を限界まで求められ、時間的・精神的余裕がなくなっている会社・社員が多い中で、これらを導入するには大きな壁があるのだと思います。

本書の内容には反しますが、まずイノベーションが主要業務の組織において試してみてから検証・導入していくことが必要なのだと思います。

マインドセット/ジョン・ネスビッツ



★★

アメリカ一極時代のメガトレンド思考法?

11のマインドセットそのものは、役に立つ内容であり、価値があると思います。ただ、その解説は決して濃いものとはいえず、本当にその11なのか、という点については疑問が残りました。また、これらについては本書が初出ではなく、ドラッカー等が既に述べています。ビジネスに活用するのであれば、本書よりもドラッカーの著書を読まれたほうが役に立つでしょう。


また、未来図として描かれている内容は、アメリカが世界の中心であり、好むと好まざるとにかかわらず、世界中がアメリカに牽引されることを前提に組み立てられているような気がします。少なくとも昨今の金融不況によるアメリカの失墜については予測されていませんでした。

アメリカ以外の事情については、あまり情報が集められていないような気がします。また、アメリカを基準としてたの国を分析しているようにも見受けられます。これまではアメリカ一極時代であったことから、アメリカを見て世界を語ることで予測できたのだと思いますが、これからはどうなのでしょうか、疑問が残ります。


あと、監訳者前書きが長すぎます。本書を日本に紹介したいという意欲は感じさせられましたが、立場的には、やりすぎだと思います。

こうしてリーダーはつくられる/ウォレン・ベニス



★★

「リーダーになる」ほどの価値はない

著者の名著「リーダーになる」(既にレビュー掲載)が見事でしたので、こちらも読んでみましたが、それほど価値のある内容だとは思えません。

異なる世代のリーダーを調査し、その背景も踏まえてリーダーの要素を抽出しています。ただ、このアプローチは他の著作でも行われていることであり、また、得られた要素(適応力、意味共有力、意見力、高潔さ)についても、特段目新しいものではありません。

リーダーにはEQが重要であると述べていることは適切だと思いますが、これとて既に類書でかなり述べられています。


また、(本書が書かれた環境ではリーダーシップは生まれながらの才能が重要であるという論調が多かったようですので、それに対抗してか)リーダーは育つものである、と論じています。

リーダーになった人たちのインタビュー調査から、どのような試練が必要か、についての記述はありましたが、凡人がどのようにすればリーダーになれるのか、については言及がありませんでした。更に、それらの試練も凡人が容易に乗り越えられるものではなさそうです。

従って、リーダーは育つものであるという著者の主張は、本書内では証明されていません。

リーダーが才能か育成かというのは、リーダーシップは才能であると言い切っている、マーカス・バッキンガム「最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと」も読んでから考えてみる必要がありそうです。


本書内でドラッカーを含め、著名な方々が本書を賞賛していますが、個人的には「リーダーになる」でこけおろしていた類書とそれほど変わらないと思います。


ただ、旧世代と新世代の置かれた環境と、それらを踏まえたリーダーシップの形成についての比較は興味深かったですので、その分評価を高くしています。

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