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伝統・科学・世界を知りマネジメントに活かす

日本の伝統・ヒトの自然科学・現在の国内外情勢・マネジメントなどに関する、ブックレビュー

現代語訳大乗仏典(密教経典・他)/中村 元





期待外れ

著者の原始仏典以外の仏教経典解説書は本書が初めてでした。
原始仏典の解説書が素晴らしかったので期待しながら読みましたが、
正直、まったく期待外れでした。

著者は、あくまでも原始仏典の研究者であり、原始仏典の推進者であることがわかりました。
本書は、原始仏典で著者が素晴らしいと思っている事柄に対して、密教が如何にそこから外れているか、
を解説した本となっています。

仏典のみを重視するが故に、空海から絶縁された最澄を思い浮かべてしまいました。
  1. 2016/05/20(金) 20:25:21|
  2. 密教思想
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あらすじとイラストでわかる密教/知的発見!探検隊



★★★★★

ある意味スゴい

密教(主に空海の真言密教)についての入門書です。

空海や密教に関する書籍はそこそこ読んでいますので、
「あれっ」「おやっ」と思うところは無きにしもあらずですが、
入門書としては非常にわかりやすい本だと思います。

それに値段がとても良心的です(購入時、kindle版で540円かつ20%分のポイント付き)。

ある意味スゴい企画だと思います。
密教に興味があり、とりあえず基本的なことを、お金をかけずに知りたいという方にはお勧めです。
  1. 2016/05/20(金) 20:14:40|
  2. 密教思想
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密教の思想/立川武蔵



★★★★

密教を特別視していない学者による密教思想の本

日本仏教についていろいろと触れながら、ひとまず空海の真言密教が日本仏教の中では最も身近なものとして捉えています。
そしてそう捉えた後は空海・密教ファンの方々の書籍をいろいろと読んで理解を少しずつ深めようとしてきました。
ただ、空海・密教ファンの方々の書かれた本には、良くも悪くも空海・密教が最も優れているという考え方を持っておられるのか、
空海・密教を他の宗教・思想と比較して建設的に批判するという視点がほとんど見受けられませんでした。
(私が読んできた空海・密教についての書籍についてはこちらからどうぞ⇒空海・密教

そこで、ちょっと離れて空海・密教を見てみたいと思って本書を手に取りました。
本書では、密教の中での比較(インドやチベット等)、顕教との比較(唯識や中観等)がなされており、
一歩引いて密教をとらえることができるとともに、空海の真言密教を最も身近なものとして再認識させていただきました。

仏教を含めた比較思想論については、全くの門外漢なのですが、
いろいろ比較しながら様々な思想を捉えてみるというのは、なかなか面白いことだと思わせていただきました。
  1. 2016/05/04(水) 14:57:11|
  2. 密教思想
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密教・コスモスとマンダラ/松長有慶



★★★★★

入門書の次に読む本

密教の教えについて幅広く解説しています。
著者によれば密教を俯瞰しているとのことです。

また、それぞれの教えの根拠となる経典や資料を挙げて解説していたり、
著者の得意技であるチベット密教や密教の歴史などにも触れていますので、
密教について、入門的な知識の習得だけでは終わらせたくない方にはオススメです。

なお、仏教や密教の専門用語が頻繁に使用されていますので、
本書を読む前に、やさしい入門書を読んでおかれた方がよいかと思います。
福田亮成『知識ゼロからの空海入門』が良いのではないかと思います。

欲を言えば、索引があればよかったのに、と思います。
上述のことから、索引があれば密教用語の辞典としても活用できると思いましたので。

  1. 2013/03/11(月) 17:56:53|
  2. 密教思想
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二十一世紀に生かす真言密教の智慧/松長有慶



★★★★

真言密教の智慧は書かれているが...

真言密教の智慧として、主要な項目は非常にわかりやすく解説されています。

但し、タイトルの「二十一世紀に生かす」という点についてはどうかな、と思います。
21世紀において地球規模で生じている様々な問題(温暖化、貧困、人口爆発、資源、食糧など)に対して、
本書は真言密教の智慧を駆使して直接的に解答を示しているわけではありません。

様々な問題だけを最初に提示して、あとは時々問題点は提起されながらも、
一般的な真言密教の解説に終始しています。

ただ、真言密教の性質や著者の他の書籍を踏まえると、
発展とともに負の側面が顕著になってきた近代西洋文化に対して、
東洋文化の凝縮系である真言密教に取り込んで、
真言密教の智慧で西洋文化を再構成して活用すべきだ、ということが言いたいのだと思います。

真言密教の智慧を知るという意味では有益な本だと思いますが、
タイトルぴったりの具体的な内容を期待している方々にはオススメできません。
  1. 2013/03/06(水) 12:47:12|
  2. 密教思想
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こだわらない/松長有慶



★★★★★

密教に学ぶ日常生活の送り方

本書は、著者の過去の出版物や講演録などから、
現代(出版当時)において必要と思われるものを抽出し、
テーマ(章)ごとに加筆・修正されたものです。

密教・仏教の専門用語はできるだけ控えた文章で、
また専門用語を使用する際にはその意味をわかりやすく提示しならが、
密教に学ぶ日常生活の送り方、といった指南書に仕上がっています。

密教についての予備知識があまりなくても、読み通すことができるのが本書の特徴だと思います。
とはいえ、密教についての予備知識があると、本書の内容の理解がより進むと思われます。

ただし、本書の生成過程が上述の通りですので、
必要な要件を過不足なく論理的に構成されているようには思えません。
従って、左脳優位の方にとっては読んでいてストレスが溜まるかもしれません。

そのうえで★5つにしたのは、私が読んできた密教の書籍のなかでは、
本書が、最も専門用語を使わずに書かれている本だからです。
  1. 2013/03/03(日) 17:28:02|
  2. 密教思想
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密教/松長有慶



★★★★★

真言密教ではなく、密教の入門書

本書は、真言密教ではなく、密教全般という視野で、
その歴史、変遷、伝播、特色、東洋思想との共通点などについて、基本的なことを解説しています。
ですので、チベット密教と真言密教との相違点やその理由も解説されています。

世界に現存する密教の基本を学びたい方にとっては、オススメの一冊です。

また、真言密教を学びたい方にとっては、周辺知識を与えてくれますので、より理解が広がり、深まります。
ただ、ある程度真言密教を知っておかないと本書の内容が頭に入りにくいことが懸念されますので、
真言密教の入門書を先に読んでおかれたほうが良いと思います。
入門書としては、加藤精一氏『いま、空海の救い』がオススメです。
  1. 2013/03/02(土) 12:36:00|
  2. 密教思想
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密教とはなにか/松長有慶



★★★★

密教をより多面的に理解するために

本書は、著者の講演録を構成し直して文章にしたものです。
ですので、本書を通じて一貫した「密教とはなにか」についてダイレクトには書かれていません。
ただし、密教の歴史、東洋思想、伝説の論理的解釈など、様々な角度から真言密教に光を当てていますので、
真言密教についての初歩的な知識を得た後に本書を読むと、真言密教をより理解できると思います。
(ですので、密教を理解するために最初に読む本としてはオススメしません)

★1つ減らしたのは、一貫したダイレクトなメッセージが本書から読み取れなかったからです。
  1. 2013/02/11(月) 10:12:34|
  2. 密教思想
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秘密の庫を開く-密教経典 理趣経/松長有慶



★★★★★

論理的かつ分析的な理趣経入門

本レビュー時点で高野山真言宗座主というトップの方が、
真言宗の秘密経典である理趣経を、どのようにして解説しているのかに興味を惹かれて読んでみました。

本書執筆当時、高野山大学の学長をされておられただけあって、極めて論理的かつ分析的に解説されていました。
また、理趣経を正しく理解するために、背景として必要となる仏教・密教についても解説がなされていました。
更に、ちまたでいろいろと誤解されている箇所について、本来の意図を丁寧に解説しています。

どちらかというと左脳優位の方々に向いているのではないかと思います。

読み終えての感想としては「結構難しいな」というものです。
理趣経は読経や写経のためのお経とのことですから、意味を十分に理解しないといけないのですが、
本書を一読しただけでは、それはかなわないように思えます。
自分自身が理趣経を読む、聴く、書くという場面を想定した場合、何度も読み返す必要があると思いました。
一方で、理趣経の内容そのものは結構気に入りましたので、何度も読んでみたいとも思いました。

なお、理趣経を理解するうえで、大栗道榮氏『図説「理趣経」入門』も役に立つと思いますのでオススメです。
こちらのほうは、もう少しくだけた解説をしていますので、本書より読みやすいかもしれません。
  1. 2013/02/04(月) 17:13:31|
  2. 密教思想
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生命の探究-密教のライフサイエンス/松長有慶



★★★★★

密教をとおしたライフサイエンスへの提言

これまで、西欧の思想とそれに基づく科学技術の発達によって便利な世の中にはなりました。
一方で、これらの発達過程で見過ごされてきた部分によって人類がしっぺ返しをくらうようにもなりました。

本書は、これらに対して東洋思想・仏教、そして著者の属する密教の観点から、
これらをどのように受け止め、どのように理解し、どのように対処すべきかを論じています。

仏教の書籍はそれなりに読んでいますが、現実世界に対して提言している本は少ないように思えます。
仏教評論家のひろさちや氏によれば、仏教は出世間の教えであるから現実世界に触れないようです。

ただ、密教は即身成仏によって現実世界を密厳浄土にするという教えですから、
現実世界を観あるいは看、どうすれば一切衆生のためになるか、について考え、意見をいいます。
そのおかげで、私の頭の中で別々だった価格と宗教が両輪のごとく感じられるようになりました。

あと、残念なのは本書出版が1994年であるにもかかわらず、
本書で提起された問題が一向に改善せず、むしろ悪化しているものもあることです。
  1. 2013/02/03(日) 10:31:57|
  2. 密教思想
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プロフィール

I am that I am.

Author:I am that I am.
誇りある日本の復活を望む一日本人

マネジメントは、ビジネス書の知識を得るだけでは上手くいかないでしょう。

日本の伝統から日本ならではの価値創造の源泉を知り、最新の自然科学からヒトの何たるかを知り、また科学的思考力を磨き、国内外情勢から立ち位置を知ることが重要だと思います。

勿論、基本はP.F.ドラッカー。

このブログでは、私が読んだ上記に関する書籍についてのレビューを紹介しています。

ご参考になれば幸いです。

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