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伝統・科学・世界を知りマネジメントに活かす

日本の伝統・ヒトの自然科学・現在の国内外情勢・マネジメントなどに関する、ブックレビュー

知識ゼロからの空海入門/福田亮成



★★★★

わかりやすい入口

空海&真言密教の基本を図・表・絵などを使用してわかりやすく解説しています。

但し、紙面の制約からか最低限度の解説となってしまっています。
(空海&真言密教の書籍を20冊程度読んだあとで本書を再読した感想です)

入口としては良書だと思いますが、更に理解を深めたいのであれば別の書籍を読むことをオススメします。
私が読んできた空海&真言密教の書籍では、本書の次に読むものとして以下がオススメです。
・加藤精一氏『いま、空海の救い
・松長有慶氏『密教・コスモスとマンダラ
・大栗道榮氏『図説「理趣経」入門

なお、★ですが、本書があくまでも入門書であることを踏まえて、1つだけ減らしました。
  1. 2013/03/18(月) 13:46:31|
  2. 空海関連
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大宇宙に生きる-空海/松長有慶



★★★★★

空海&真言密教のわかりやすい入門書

空海と真言密教について、文献を紐解きながら、著者自身の言葉でわかりやすく解説しています。
更に、単なる解説に留まらず、現代の諸問題に照らしながら、密教の有効性を訴えています。
現代の諸問題と真言密教を関連付けさせているので、真言密教がよりわかりやすくなっています。
空海&真言密教の入門書としてオススメです。

また、ビジネスやマネジメントにも役立つような内容も幾つかありましたので、
仏教に興味のない方でも読んで損はしないと思います。

なお、本書は単行本、文庫本いずれもありますが、
単行本にある村上陽一郎氏とひろさちや氏との約40ページにわたる対談が文庫本にはありません。
40ページ足らずですが結構面白い対談ですので、単行本をオススメします。
  1. 2013/03/05(火) 18:20:08|
  2. 空海関連
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弘法大師空海を読む/加藤精一



★★★★★

大乗仏教で神格化された仏を取り戻す宗教改革?

本書では空海の著作から、
『即身成仏義』『弁顕蜜二経論』『般若心経秘鍵』『三昧耶戒序』を取り出して解説しています。

最初の2つは「密教は仏教だけど大乗仏教とはレベルが違うし必要なんだよ」ということを、
様々な仏教経典を引用、解釈して、これでもかといわんばかりに理論武装して解説います。
ただ、様々な経典からの引用が多いので、正直難しい本だなと思いました。

また3つめは「般若心経は密教経典でもあり、全てが真言なんだよ」と解説しています。
ただ、これだけではわかりにくいので、興味のある方は著者の『般若心経秘鍵』をおススメします。

最後の一つは「人の心には10段階あって、段階を登っていくことが大事なんだよ」と解説しています。
これは空海自身が著した『秘蔵宝鑰』にもっと詳しく述べられています。
著者も『秘蔵宝鑰』を解説した本を出していますので、興味のある方はおススメです。


私の知識と読解力で本書(特に最初の2つ)を読みこなすのは、容易ではなかったおですが、
それでも空海や著者が伝えたかったことは何となくではありますが、わかったような気がします。

それは、密教がある種の宗教改革だというものです。
仏教の開祖であるお釈迦様は、一切衆生が成仏できるよう仏教を発見・発明しました。
ところがお釈迦様が涅槃に入られた後に生まれた小乗仏教は、出家者のためだけの仏教になってしまいました。
また、小乗仏教では出家者自らが覚醒し救わればそれで良いという一切衆生を無視した宗教なってしまいました。
そこで、一切衆生を救うための宗教改革として大乗仏教が出てきたのですが、
成仏するためには輪廻転生を繰り返し、無限に近い時間を要さなければならなくなりました。
小乗仏教では実際にこの世に生きて死んだお釈迦様を崇拝していたのですが、
大乗仏教ではお釈迦様は仮の姿であり、仏は遥か彼方の存在となり、一切衆生からは遠くなってしまいました。
大乗仏教の類書を読むと、まるでお釈迦様がイエスやムハンマドのような存在として扱われています。
つまり、大乗仏教各宗派で絶対神であるかのごとく仏を作り出し帰依するようになりました。

そこで、密教の登場です。
密教は大乗仏教の延長線上にありますので大日如来という絶対的存在ををたてますが、
お釈迦様を意識して、大日如来を人間としての最高の人格であるとみなします。
そのうえで人間としての最高の人格は一切衆生が生きている間に育むことができるとしています。
このように、小乗仏教と大乗仏教のいいとこどりをした宗教改革が密教だと思います。

このような解釈が果たして空海や著者の意図とどれほど一致するのかはわかりかねますが、
少なくとも私にはそのように思えます。
  1. 2012/10/17(水) 12:58:08|
  2. 空海関連
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いま、空海の救い/加藤精一



★★★★★

胡散臭さを一切排した密教入門書

仏教に関する書籍をそれなりに読んできて役に立つ部分も少なくありませんでしたが、
どうしても神話や奇跡、輪廻など現代科学ではありえないと思われる記述も少なくなく、
どこか胡散臭い感覚がどうしても残っていました。

しかし、本書にはそのような胡散臭さはなく、論理的・合理的に真言密教を解説しています。
この解説の仕方は、住職である著者自身が胡散臭いものは認めないという方針のようです。

気に入った一文は以下のものです。
「密教は最高の人格を目指す宗教である」

このことによって、真言密教に一段近づくことができそうです。


また、本書は約30年ほど前に著されたものですが、
出版当時よりも現在の方が社会の混迷度は増していますから、当時よりも重要な本だといえるでしょう。

  1. 2012/10/12(金) 11:14:32|
  2. 空海関連
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弘法大師の風光/加藤精一



★★★★★

弘法大師「超」入門書

空海・密教の入門書や名言集を何冊か読んできたからかもしれませんが、
本書は非常に読み易く、しかも安易ではない本だと思います。
著者の『空海入門』よりも入門書としては適切かもしれません。

また、現代社会の諸問題に対して空海ならどうするか、といった解説もあり、
仏教を机上の空論ではなく、現実問題にしっかりとつなげることで役立つことを示しています。


あと、日本人の宗教観について、
初詣は神社、葬式はお寺、挙式は教会という慣行は無節操・宗教音痴といわれていますが、
密教の曼荼羅世界から見れば、何かと対立する一神教と比べれば、むしろ好ましいことであると解釈しています。

私は、仏教についてひろさちや氏から学び始めました。
そのひろさちや氏が、日本人の宗教慣行は無節操・宗教音痴だといろんな本で述べていました。
このような経緯から、はっと気づかされたと同時に密教の懐の深さを感じ取ることができました。
  1. 2012/10/11(木) 09:01:25|
  2. 空海関連
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空海入門/加藤精一



★★★★★

空海・密教理解のコアとなる本

本書は、空海・密教について、空海自身の著作だけに基づいて高校生でも読めるものとして書かれています。
空海の伝説や奇跡を一切排除していますので、人間空海を正しく理解できると思います。
また、空海自身の著作の中で核となるものについて紹介もしており、密教を正しく理解できると思います。
200ページ弱の本ですが、中身がとても濃いので読み応えがあります。
個人的には、空海・密教を学ぶためのコアになる本です。

きわめて論理的な本であり(空海も著者もずば抜けた論理的思考を持っていると思います)、
宗教にありがちな胡散臭さや説教臭さは全くなく、極上の哲学書だといえるでしょう。
人生を如何に生きるかという強力な指針を与えてくれています。

同様の謳い文句で、川辺秀美氏が『空海と密教美術』という本を書いていますが、
本書とは比較にならないぐらい内容が薄っぺらいです。

ただし、内容がかなり濃いために、かえって理解しにくいことがあるかもしれません。
私の例でいえば、先ずひろさちや氏の著作から、
・仏教とは何か
・仏教と他の世界宗教(キリスト教・イスラム教)との違いは何か
・釈迦とは何者か、いかなる人生をおくったのか
・大乗仏教とは何か、偉大な開祖は何を重視したのか
・大乗仏教から見た小乗仏教とは何か
・大乗仏教から見た密教とは何か
などなど色々と学ばせて頂いたうえで本書を読み、
何冊かの入門書を読み、
著者の空海・密教関連の書籍を何冊か読み、
そのうえで、再度、本書を読んで「やっと理解できてきたかもしれない」という程度です。

ですので、空海・密教の広くて深い哲学を知るための一冊として本書は必読書なのですが、
最初に読む本ではないのかもしれません。
私の経験ですが、ひろさちや氏の空海・密教関連書籍が入り口としておススメです。
  1. 2012/10/07(日) 17:46:59|
  2. 空海関連
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空海 感動の人生学/大栗道榮



★★★★★

空海・密教的リーダーシップ&マネジメント実践法

空海&密教をベースにすれば、
どのようなリーダーシップやマネジメントが実践されるのか、を解説している本です。

タイトルは「人生学」ですが、
ほとんどの章を、組織におけるリーダーシップとマネジメントに割いていますので、
人生学とはいえないかもしれません。
ただ数多くの人が組織活動に時間を割いていますので、そういう意味では人生学かもしれません。

空海&密教を学び始めた数か月前に読んだ際には、
「仏教が世俗のことを扱ってよいのか?」という不満めいたものが感情として残りました。
それまでは、主にひろさちや氏の著書によって大乗仏教を学んでいたことが原因でしょう。
また、このような感情で他書のレビューを書いたこともあると思います。

ちなみに、ひろさちや氏による大乗仏教の教えは「出世間(世俗を無視せよ)」です。

ただ、学ぶにつれ空海&密教は現世でよりよい人生を歩むためのものだとわかりましたので、
そのうえで本書を再度読み直しました。

再読した感想としては、
・空海&密教の教えはリーダーシップやマネジメントにかなり効果がありそうなこと
・他のリーダーシップやマネジメントの書籍では出てこない手法が数多くあること
でした。

仕事柄、主要なリーダーシップやマネジメントの書籍は数多く読んでいますが、
これらの書籍には、本書で提示しているような観点はあまりなく、
経営書として本書をとらえると、斬新な実践論であると言えます。
(無理にこじつければ、サーバント・リーダーシップ、コーチングなどがあてはまります)

また、歴史・文化・宗教などが異なる欧米の書籍よりも、
本書の方が日本人には役に立つのではないか、と思える点が少なくありません。
(日本の経営学には期待していませんので日本の経営学者の本はほとんど読んだことがありません)

仏教における本書の位置づけは、私自身がまだ学習の途についたばかりなのでわかりませんが、
リーダーシップ&マネジメントにおいては、少なくとも日本では第一級の書籍だと思います。

仏教アレルギーがある方も、組織人であれば一読することをおススメします。
  1. 2012/09/26(水) 12:21:06|
  2. 空海関連
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空海 感動の言葉/大栗道榮



★★★★★

空海の名言を現代の日常生活に照らして紹介

本書は、著者が選択した空海の名言を、
どこにでもあるような現代の日常生活に照らしながら紹介していますので、
名言がスーッと入ってきます。

仏教の本ですので仏教用語もそれなり登場しますが、
用語の基本部分の解説は適切になされていますし、
名言と日常生活との照合がわかりやすいですので、
理解できないということはないと思います。

実は、最初に読んだときには、理解が足りないせいか「つまらない」と思って手放そうかと考えました。
しかし、二度目に読んだときには「わかりやすい」と思って蔵書にしようと思いました。

タイトルにあるように「感動」までは至っていませんが、何度も読めば「感動」するかもしれません。
(ちなみに元となる単行本には「感動」の文字はないので、この言葉は販促のためかもしれません)

空海の名言集で文庫版のものが幾つかありますので、併せて読まれると理解が広がり深まると思います。
私が読んだ中では、以下のものが良かったと思います。

・宮下真『空海 黄金の言葉』(監修:名取芳彦)
・名取芳彦『心が穏やかになる空海の言葉
  1. 2012/09/23(日) 12:39:57|
  2. 空海関連
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心が穏やかになる空海の言葉/名取芳彦



★★★★★

空海のつくりかた

本書は、タイトルに関連した空海の名言を抽出すると同時に、
「空海のつくりかた」指南書を目指して書かれているとのことです。

仏教を学ぶきっかけが、ひろさちや氏だったこともあり、
生きている僧侶が書かれた本を読むのは本書がほとんど最初です。

読んでみての感想は、わかりやすくて深い、というものでした。
本書の帯によると「日本一わかりやすい和尚」さんだそうです。
わかりやすいと謳った本は、ジャンルを問わず、えてして内容の浅いものが多いのですが、
本書は見開き2ページでの名言の解説や充実したコラムによって内容の深いものになっていると思います。

これまで何冊か、空海名言集を読んできましたが、本書は最も深い部類に入ると思います。
本書は名言集の体裁をとっていますが、実質的には空海・密教入門書だといえます。

なお、著者が監修した、宮下真『空海 黄金の言葉』も同時期に出版されています。
こちらも良い本ですので併せて読まれることをオススメします。
  1. 2012/09/21(金) 11:51:51|
  2. 空海関連
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空海 黄金の言葉/宮下真



★★★★★

常に手元においておきたい本

空海・密教関連の書籍は、入門書、著書、名言集など10冊ぐらい読みましたが、
本書はその中でもかなり役立つ部類に入ると思います。

また、数ある名言集の中でも、良い本だと思います。

本書は、空海・密教関連の文献から110を選択し、
テーマ別に分けた上で、1文見開き2ページで解説しています。
見開きの右側は、簡潔なタイトル、凝縮されたメッセージ、元となる読み下し文が掲載されており、
見開きの左側は、これらについての解説が掲載されています。

また、解説については、選択した文章の文脈の説明があったり、関連する他の文章の紹介があったりと、
1ページの解説にしてはかなり濃いものだと思います。

それから、章毎にコラムをはさみ、空海や密教に関する基本的な知識を紹介しています。

一読しただけでは理解できるとは思いませんので、手元において何度も読み直してみたいと思います。

なお、本書の監修をされた、名取芳彦『心が穏やかになる空海の言葉』も同時期に出版されています。
こちらも良い本ですので併せて読まれることをオススメします。


ただ、他の空海・密教関連書籍のレビューでもコメントしていますが、
空海や密教を学ぶことを本書から始める事はやめたほうがいいと思います。
本書は、読者仏教や空海・密教の基本的な知識があることを前提としています。
本書にて著者がこれらの基本的知識を解説している箇所がありますが、それだけでは足りません。
基本的知識なしに本書を読まれると、本書で得られる醍醐味が半減してしまいかねません。
私が読んだ中では、ひろさちや氏や加藤精一氏の入門書が良いと思います。

あと、本書のベースとなっている空海の著作にもあたってみると、より理解が深まると思います。
私が読んだ中では、加藤精一氏の『三教指帰』『秘蔵宝鑰』『般若心経秘鍵』がオススメです。


蛇足ですが、本書のような名言集をどれだけ読んでも空海や密教を理解し切る事はできないような気がします。

例えるなら、数年前に流行った「もしドラ」を読んでも、また元となった「エッセンシャル版マネジメント」を読んでも、ドラッカーのマネジメント理論の全てが分かるわけではなく、大元の1500ページもある大著「マネジメント 課題・責任・実戦」を何度も読みこなす必要があるのと同じでしょう。

更に、本当に理解することは、空海や弟子の著した全文献を読んでも難しいのだと思います。空海が最澄に最も重要な経典を貸さなかったことからも、そう思います。

しかし、空海や密教に少しずつでも近づくことは出来ると思いますので、一歩一歩進んで行こうと思っています。
  1. 2012/09/20(木) 09:23:09|
  2. 空海関連
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プロフィール

I am that I am.

Author:I am that I am.
誇りある日本の復活を望む一日本人

マネジメントは、ビジネス書の知識を得るだけでは上手くいかないでしょう。

日本の伝統から日本ならではの価値創造の源泉を知り、最新の自然科学からヒトの何たるかを知り、また科学的思考力を磨き、国内外情勢から立ち位置を知ることが重要だと思います。

勿論、基本はP.F.ドラッカー。

このブログでは、私が読んだ上記に関する書籍についてのレビューを紹介しています。

ご参考になれば幸いです。

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