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Rising Sun

Author:Rising Sun
リヴァタリアン


マネジメントは、ビジネス書の知識を得るだけでは上手くいかないでしょう。

日本の伝統から日本ならではの価値創造の源泉を知り、最新の自然科学からヒトの何たるかを知り、また科学的思考力を磨き、国内外情勢から立ち位置を知ることが重要だと思います。

勿論、基本はP.F.ドラッカー。

このブログでは、私が読んだ上記に関する書籍についてのレビューを紹介しています。

ご参考になれば幸いです。

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人的資源管理論のエッセンス/ロバート・L・マティス





アメリカの人事管理担当者の入門書レベル

人材マネジメント(Human Resource Management)のKFSではなく、人事管理(Human Resource Administration)の作業概略です。

アメリカでの人事作業を知りたい方には役に立つとは思いますが、日本において人材マネジメントの最新課題を検討している方々には全く役に立ちません。

どちらかといえば、先進的な企業においてはアウトソーシングされてしまうような作業レベルの概要をだらだらと書いている本です。

人材マネジメントで悩んでいる方々には、デーブ・ウルリヒ『MBAの人材戦略』ラルフ・クリステンセン『戦略人事マネジャー』を読まれたほうがいいでしょう。


あと訳がひどいです。単語については英語が併記されているのでわかりましたが、併記されていなければわからないものが結構あります。訳者は人材マネジメント領域の素人なのでしょう。また、文も日本語になっていません。訳者は日本語も英語も堪能でないのでしょう。


これでこの値段は高すぎです。

HRスコアカード/ブライアン・E. ベッカー等





肝心なことが書かれていない

HRスコアカードの経営における意義・重要性については書かれており、頷けるものはありました。

ただし、実際のHRスコアカードの体系・項目といった具体的な中身については、冒頭の意義・重要性を反映しているとは思えず、表層的なものに留まっていると言わざるを得ません。

また、全般的に文章が構造化されておらず、個々の解説においても濃淡が明確でなく、著者らが述べたいことを脈絡なく述べているだけであり、何が重要なのか、それは何故か、が全く伝わってきません。

更に、邦訳がまともな日本語になっていないため、非常に読みづらいものとなっています。

とても実務に活用できるものではありません。

CHO 最高人事責任者が会社を変える/金井壽宏等





金井先生の概論以外は読む価値なし

企業経営におけるヒトの重要性が増す中で、人事部が役割を大きく変革しなければならないとする本書の概論での金井先生の指摘は正しいのですが、その先の人事部の役割についての分析・提言については話になりません。

幾つかの切り口で分析しようとしているのですが、その切り口に企業経営・経営戦略との整合性・必然性がなく、かつMECEでもありません。また提言において幾つかのモデルを紹介していますが、こちらも全くこなれていません。

また、企業経営・経営戦略と具体的人事諸施策という、レベルが全く異なるものを無理矢理つなげようとしたり、複数のモデルを何の整理もなく活用していたりと、CHOの役割を語る上での構造化が全くできていません。

著者らが企業経営・経営戦略そのもの、それらとヒトの関係、人事機能の関係、などについて十分に理解せず、深く考えずに執筆しているとしか思えません。

まともなコンサルティングファームであれば、本書はクライアントに見せる前に社内でボツになりますし、それを作成したメンバーの評価は確実に下がるでしょう。そんなレベルです。


理論ベースでも構わないので、金井先生の単著にしたほうがはるかにまともなものになったのではないでしょうか。

読むだけ無駄です。

世界で最も賞賛される人事/ヘイコンサルティンググループ



★★

人事施策の事例集

人材マネジメントが優れているとされるグローバル企業において、如何なる人事施策が推進されているかを紹介した事例集です。

掲載されている事例は参考にはなります(ので★2つ)。

但し、ビジネス誌に掲載されるレベルを超えているとは思えません。各社が何故そのような施策を推進してきたのか、その狙いはなんだったのか、何故その施策だったのか、そもそも何故人をそのように重視しているのか、推進過程における摩擦・問題にはどのようなものがあったのか、それらを如何に解決してきたのか、今後どのような戦略・施策を検討しているのか、といった深い問いはされていません。掲載された事例を、ただ先進的だから、凄い企業がやっているから、というこれまでの日本企業が実施してきた底の浅い模倣の引き金にならなければいいのですが。

また、グローバル企業の日本法人の人事担当へのインタビューですので、グローバル本社における捉え方との相違があるかどうかが気になります。一方で、日本法人独自の考え方や運営の仕方という観点は載っていません。なぜ、グローバル本社へのインタビューではなかったのか、なぜ日本法人へのインタビューだったのか、についてはよくわかりません。多分、ヘイ日本法人で本書を企画したというだけのことなのでしょう。

あと、最初の章に著者の解説がありますが、あまり参考にはなりません。コンサルタントが解説するのであれば、各社の人事戦略・施策に対して鋭い切り口での質問や、それらに対する功罪を仮説でもいいので提示して欲しかったと思います。

最近の外資系人事コンサルファーム日本法人の書籍は軽めのものが多いという印象があります。企業と人の関係はどうあるべきか、といった骨太の提言をして啓発するというよりも、最新事例を紹介して営業に繋げるというものが多い気がしています。これがファームの狙いだとすれば、クライアントを馬鹿にしているといえます。

個を活かすダイバーシティ戦略/マーサージャパン



★★

深く具体的な議論が必要というが

日本ではダイバーシティについて、女性活用といった極めて狭い内容で議論されているため、本書のように個々人の価値観・才能といった個性をどうするか、という問を発していること自体には価値があると思います。

しかし、本書において「深く具体的な議論が必要」であると言い切っているにも拘わらず、本書の内容は表面的な一般論に終始しており、また個別企業の事例もそれほど深いものではありません。

更に、タイトルに「戦略」と冠しているものの、戦略的な視点や思考は記されておらず、また実践手法も既存のチェンジマネジメントをただ紹介しているだけであり、ダイバーシティを取り入れようと真剣に検討している企業・担当者にはあまり参考になるものでもありません。

個を活かすことについては、スマントラ・ゴシャール等「個を活かす企業」など、他に多くの良書がありますので、そちらを参考にされた方がよいでしょう。

働きがいのある会社/斎藤智文



★★★

働きがいのある会社への新たなアプローチ

働きがいのある会社に関する書籍には、市場経済を無視した主義主張のみのもの、心理学的なアプローチのみで他の現実面での要素を無視したもの、高度経済成長期にのみ通用した年功序列を声高に主張するもの、などなど実際の経営にはとてもそのままでは活用できそうにないものが大半を占めています。

その中で本書は、働きがいのある会社の業績や経済的なメリットも調査結果により提示した上で、何が大事なことなのかを解説しています。

本書は、Great Place To Workの解説、及びそれを活用した調査結果の概要の解説であり、働きがいのある会社がどの様な施策を実施し、社員がどのように認識しているのか、について触れています。

一方で、働きがいのある会社が、どのような経営環境化で、何を重視して、どの様な施策を検討・実施し、以前と何が変わり、どのような効果を生み出したのか、といったプロセスについてはあまり触れられていません。

また、人間の普遍性を謳い、国に関係なく働きがいのある会社の要素は同じだとしていますが、これは少し誇張しすぎだと思います。文化を取り扱う学術領域では、マズローの欲求段階説ですら国別に段階が異なるといわれていますので。

従って、本書を活用する方法としては、著者も述べているように、あくまでのベンチマークの一つとして取扱い、プロセスについては個々の会社で検討するというのが適切だといえます。

とはいえ、このようにしっかりと調査した上での解説を試みている書籍があまりないですので、本書は手元に置いておくだけの価値はあると思います。

なお、本書のようなアプローチについては、他にギャラップ社、ヒューイット社が実施していますので、そちらも参考にされると良いでしょう。

本書で記されている取り組みはアメリカでは10年以上前からあるようです。この分野でも日本は遅れていることがよくわかります。ただ、どんな経営施策もアメリカの10年遅れで日本は取り入れている経緯がありますので、働きがいのある会社への取り組みも、これから盛んになることでしょう。

逆面接/清水佑三



★★★★

効果的だが難度は高い

この手法は有効だと思います。
質問させることで、本人の志向・嗜好・思考がわかります。

問題なのはこの手法を使いこなせる採用担当がどれだけいるか、ということです。

まず、どのような人材が欲しいのか、について明確なイメージが必要です。
求める人材像を明確に定義していない企業では無理でしょう。

次に、様々な質問に明確に答えられることが必要です。
質問されることに慣れていない採用担当では無理でしょう。
また、優秀な人材ほど質の高い質問をしてきますので、
採用担当が本人よりも優秀でなければ優秀な人材を見極められません。

さらに、優秀な人材は、質問に対する回答で採用担当を値踏みします。
インターネットで情報が瞬時に世界に広がる時代において、
できの悪い採用担当の回答が人材市場における会社の評判を決めてしまいます。

この手法を使おうとしている採用担当は、自分が試されている、
ということを十分に意識したうえで使う必要があるでしょう。

人材マネジメント革命/高橋俊介



★★★★★

成果主義の原点

マッキンゼーのコンサルタントであった高橋俊介氏が、
人事領域に初めて戦略概念を導入した書籍です。
ここから、日本の成果主義導入がはじまりました。

成果主義人事制度はいまや当たり前のものになっていますが、
本書と比較すると、どうも導入方法に戦略がない人事制度が多いと思います。

本書をかわきりに「自由と自己責任」を著者は訴えていますが、
今の成果主義人事制度は「自由なき責任」もしくは「責任なき自由」を
生み出しているような気がしてなりません。

成果主義が上手くいかない企業、これから導入しようとする企業は、
本書にまで戻って、成果主義の本当の意味を考えるべきでしょう。

バカな人事/中村壽伸



★★★★

痛快!

他社の真似をすることでリスクを回避したつもりになって、
企業と社員を危機に陥れている人事部必読の書です。

成果主義は当たり前のことであり是非を論ずること自体が馬鹿げている、
既存の職務を基に職務基準書を作成しても他社に勝つことはできない、
など当然のことでありながら、何故か人事部には響かない内容が満載となっています。

昨今の格差問題や成果主義批判に便乗して、
過去の遺物になっている年功序列を礼賛している書籍が多い中で、
本書は希少なものだといえます。

人が育つ会社をつくる/高橋俊介



★★★★

自己責任による自己成長

永続的に自分を磨きたい人たちを惹きつけ続けることのできる会社が生き残るのでしょう。
そのような会社であるためには、著者の述べている内容は全て実践する必要があるのだと思います。

一方で、個人に求められるものも大きいと思います。
出来るだけ自分の責任で永続的に自己研鑽しようという意志と能力が必要なのでしょう。
そのような人たちがいてはじめて、著者の提言が投資効果の高いものとなるのだと思います。

会社、上司、同僚に自分の成長を依存しようと思っている人は、
これだけのマネジメントを受けても効果は期待しにくいと思います。

会社と個人の両方が自己責任の重みを実感してこそ実現できるのだと思います。

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