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Rising Sun

Author:Rising Sun
リヴァタリアン


マネジメントは、ビジネス書の知識を得るだけでは上手くいかないでしょう。

日本の伝統から日本ならではの価値創造の源泉を知り、最新の自然科学からヒトの何たるかを知り、また科学的思考力を磨き、国内外情勢から立ち位置を知ることが重要だと思います。

勿論、基本はP.F.ドラッカー。

このブログでは、私が読んだ上記に関する書籍についてのレビューを紹介しています。

ご参考になれば幸いです。

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バガヴァッド・ギーター/上村勝彦訳



★★★

期待とは違っていました

訳者の「バガヴァッド・ギーターの世界」を先に読んでの感想となります。

梵我一如についての豊富な知識をえることができると思いますが、
上述の解説書が素晴らしかったのか、後に読んだ本書からは有益かつ新たな知見を得ることはできませんでした。

ただ、ブラフマンが宇宙そのものだと思っていましたが、
本書によれば、ブラフマンは宇宙の創造者・支配者という一神教の神という扱いなんですね。
一神教については、全く関心も興味もありませんでしたので、期待とは違っていました。

あと、訳そのものは理解しやすいものとなっていますが、「神の歌」と言われるような旋律は残念ながらありません。
また、文字が小さすぎて読むのに苦労しました。

バガヴァッド・ギーターの世界/上村勝彦



★★★★

わかりやすい解説書

仏教を学んでいて、特に密教の根源を探っているなかで、バガヴァッド・ギーターに出会いました。
全訳に挑戦する前に、わかりやすい解説書を読もうと思い、本書を手にしました。

インド古来の宗教(バラモン教・ヒンドゥー教等)では、
ブラフマンとアートマンの合一、全宇宙と個人の合一を目指していることは、
立川武蔵氏「はじめてのインド哲学 」で概要は掴んでいましたが、
実際にどのように述べられているかという興味も本書を手にした理由です。

バガヴァッド・ギーター本文および他の解説書を読んでいませんので、比較はできませんが、
本書はバガヴァッド・ギーターのエッセンスを十分に踏まえたうえで、わかりやすい解説がされていると思われます。

なお、著者が仏教の僧侶であること、日本でインドの宗教を伝えるには仏教を介したほうがよいと判断されたことが原因だと思いますが、
ところどころに「大乗仏教では○○のように述べられている」という記述がありました。特に天台宗からの引用が多いように思えます。
ただ、大乗仏教と比較されるのであれば、天台宗ではなく真言宗、顕教ではなく密教と比較して頂きたかったと思います。
本書を読んで、改めてバガヴァッド・ギーターと真言密教の思想面の近さを感じることができましたので。
★1つ減らしたのはこれが理由です。

とはいえ、バガヴァッド・ギーターと仏教を比較できたのは想定外の収穫でした。
個人的には仏教よりもバガヴァッド・ギーターの方が優れていると思いますし、インドで仏教が滅んだ理由もわかるような気がします。
(カースト制度を無視したところだけは仏教が優れていると思いますが)

これで、バガヴァッド・ギーター本文を読む準備ができたと思います。
いずれ挑戦してみたいと思います。

はじめてのインド哲学/立川武蔵



★★★★★

自己と全宇宙の合一の思想史

インド哲学には様々な論点があるのだと思うのですが、
著者は本書で「自己と全宇宙の合一」に論点を絞り、
インダス文明~現代までのインド哲学の変遷を簡潔かつ明瞭に解説しています。

著者の他の著作同様、非常にわかりやすい内容となっています。

仏教の思想史を学んでみて、仏教に幻滅したので、
最近は超自然的現象や論理飛躍のないスピリチュアル系の本を読んでいるのですが、
スピリチュアル系の本でどうしても止まってしまう箇所がありました。ワンネスです。
近いものとしては密教の加地は知っていたのですが、何かが足りないと思い、
いろいろと調べてみたところ、本書に答えがありました。
自己と全宇宙の合一=ワンネスでした。

自己と全宇宙の合一=ワンネスについては、科学的な解答は未だありませんし、解答不能かもしれません。
しかし、思想としてこのようなものがインドにおいて重視されてきた、というだけで現時点では満足です。

古代インド/中村 元



★★★

仏教の盛衰についての記述が少ない

あくまでも古代インド史についての書であり、古代インド思想史ではありません。
思想を知るためには政治・経済・文化の歴史を知らなければならない、という著者の主張は正しいと思います。
しかし、仏教の盛衰を詳しく知りたいと思って読んだ場合、失礼ながら物足りなさを感じました。

また、歴史書として読んだ場合でも、各王朝や宗教の盛衰の原因についての解説に、物足りなさを感じました。
歴史から学ぶという姿勢をとったときに、最も重要なのは、何かが生まれ、栄え、衰え、滅んだ原因の追究・解明だと思います。

仏教の盛衰の解説については、
小乗仏教は衆生を無視して独善的になったが故に、衆生の反発としての大乗仏教の興起を促すこととなり、
大乗仏教は衆生に迎合して世俗的になったが故に、衰退、滅亡していった、
と要約できると思います。

ただし、
何故、釈尊存命の間には仏教が発展し、釈尊入滅後は分裂していったのか、
何故、小乗仏教は衆生を無視するようになったのか、
何故、大乗仏教は衆生に迎合せざるを得なくなったのか、また何故衆生に迎合すると衰退・滅亡するのか、
小乗・大乗ともに、他に道はなかったのか、あったとすればどうすべきだったのか、

についてはほとんど触れられていません。
これでは歴史から学ぶことはできないと思われます。

組織論や脳と生命の科学(脳科学・遺伝学・進化心理学等)の知見と比較してみると、
一定の答えは出てくるように思われますが。。。

東洋のこころ/中村 元



★★★★★

東洋の思想史を俯瞰

東洋の思想について、
自然崇拝にはじまり、様々な宗教が起こり、それらが発展・変遷し、
そして宗教を超え、普遍的な価値あるものになっていく様子が、
それぞれの時期の西洋の思想と比較しながら、簡潔に解説されています。

また一神教がメインだと思っていた西洋においても、
神は自らに宿るといったような、仏教でいう仏性と同じような思想があることに驚かされました。

本書を読むと、特定の思想にこだわることの無意味さや愚かさを痛感させられます。
仏教を学ぶプロセスで本書に出逢いましたが、仏教にとらわれてはいけないことを教えていただきました。

特にハッとさせられたのは、ラーマクリシュナの次の言葉です。
「わたしをして忌憚なく言わしむれば、『神聖なもの』を全然考えないで、
ただ苦しんでいるが故に、苦しむ者に奉仕するほうが一層麗しく、一層純粋で優っているように思われる。
『神聖なもの』を忘れてしまうことが、それを絶えず考えることよりもかえって『神聖なもの』に恐らく近いであろう」

人としてどう生きるべきかについて迷ったときに、光明を与えてくれる本だと思います。

心が晴れ晴れする菜根譚のことば88/植西聰



★★★

人生指南書がビジネス処世本になってしまった

本来、菜根譚に書かれていることは、
人生そののをどのように生きていくか、という指南書として、
儒教(孔子)、道教(老子、荘子)、仏教(釈迦)の教えのなかから、
洪自誠さんが選び抜いたものです。

このことからだけでもわかるように、
菜根譚はビジネスでの成功など全く考えていません。
(孔子だけは経営幹部に関係ありそうですが。。。)

しかし本書は、ビジネスで成功するための処世術として菜根譚を位置づけてしまっています。
菜根譚にあるように生きることではなく、菜根譚にあること手段・ハウツーとしてしまっています。
儒教・道教・仏教を多少なりともかじっており、菜根譚も読んだことのある自分としては、
菜根譚を本書のように扱ってしまってよいのか、かなり疑問です。
多分、孔子・老子・荘子・釈迦が本書を読んだらぶったまげるのではないでしょうか。

ただ、菜根譚そのものは大作であり、かつ体系化されていませんので、読んで理解するのは容易ではありません。
また、理解を深めるためには、儒教・道教・仏教をある程度理解しておく必要もあります。
一方で本書は、88文の抽出ですが、それらが体系化され解説もわかり易いというメリットがあります。
(勿論、菜根譚は本来人生の指南書であることを十分に頭に入れて読むことが前提ですが)
ですので、菜根譚そのものや、儒教・道教・仏教への「入り口」としてはそれなりの価値があると思います。

本書を読んで、本当の菜根譚を知りたくなった方は、以下の本がオススメです。
ひろさちや『「菜根譚」の読み方』

マンガ老荘3000年の知恵/蔡志忠・野末陳平・和田武司



★★★★★

こちらもわかりやすいです

先日、「マンガ老荘の思想」を読んでとてもわかり易かったので、続編である本書を手に取りました。
本書では、「老子道徳経」全文をマンガ・セリフ・読み下し文・解説でもって紹介しているとのことです。

「マンガ老荘の思想」では「老子道徳経」は主要な項目を抜粋して説明していましたので、
本書を読むことで「老子道徳経」すべてをインプットできるようになります。

老子にしても荘子にしても、読めば読むほど、その思想の深さを感じざるを得ません。
理解することも、ましてや実践することも容易ではないと思わされます。
荘子の説明の中にもありましたが、一歩一歩理解し、実践していけたらいいな、と思います。

ちなみに、仏教が中国で受け入れられたのは老荘思想があったからだと、何かの本で読んだことがあります。
ひろさちやさんの仏教解説書も読み始めていますが、仏教と老荘思想はかなり近い関係にあるような気がしています。

マンガ老荘の思想/蔡志忠・野末陳平・和田武司



★★★★★

とてもわかりやすいです

老荘思想についての本は、これまで何冊か読んできましたが、
その中では本書が一番わかりやすいものでした。
(とはいえ、本書を読んでわかった気になっているだけだと思いますが。。。)

老子も荘子も、
ウィットに富んだユーモアでもって世の中を批判しながら、
「道(タオ)」を説いているとのことのようですので、
マンガという手段によって解説するというのは結構マッチしているのではないかと思います。

本書では、マンガ・セリフ・読み下し文・解説を駆使して老荘思想を解説していますが、
これらのバランスも良いのではないかと思います。

なお、本書は老子・荘子の全文ではなく、主要なものだと著者が選んだものを抜粋して掲載しています。
この点だけ留意して頂ければいいのではないかと思います。

荘子ヒア・ナウ/加島祥造



★★★

特筆すべきことはない

著者の『タオ-老子』を読んでわかりやすかったので、では荘子も、と思い読んでみました。
結論としては、特段訳文や解説が優れているわけではありませんでした。
他の荘子の書籍を読んでいれば、わざわざ本書を読む必要はないでしょう。

ほっとする老子のことば/加島祥造



★★★

老子のエッセンスをわかりやすく解説

老子道徳経のなかから著者が重要と考えているパーツを抽出し、それに解説を加えています。
著者の『タオ-老子』もわかりやすかったですが、解説があることでよりわかりやすくなっています。


ただし、「あれっ?」と思ったことがありましたので、評価を下げました。

1つは、孔子の「論語」のとらえ方です。
老荘思想が孔子の「論語」を批判していることは知っているのですが、
本書では「論語」の表面的な理解のみに基づいて批判している箇所がありました。

もう一つは老荘思想の視点からみた違和感です。
本書中で、著者が花の美しさに感化されて枝を折り持ち帰ったといった記述がありました。
これは無為自然を旨とする老荘思想に反するものだと思います。
私の理解している限りにおいては(間違っているかもしれませんが)、
花を見て美しいと感じたら、それ以上のことはせず、その美しさにも執着しないのが老荘思想だと思います。

以上のことから、著者がとらえている老荘思想は本筋からちょっとズレているのではないか、と思ってしまいます。

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