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伝統・科学・世界を知りマネジメントに活かす

日本の伝統・ヒトの自然科学・現在の国内外情勢・マネジメントなどに関する、ブックレビュー

しがみつかない生き方/香山リカ



★★★

精神医学からの世間への鋭い切り込みを期待したが。。。

テレビなどで著者を知っていましたが、著書を読むのは初めてです。

精神科医としてのキャリアや精神医学の知見を集大成しての、世間への鋭い切込みを期待しましたが、
本書では、どちらかというと著者の世間への見方を散文的に述べたものであり、
精神医学を骨太な柱として論理的、体系的に切り込むというものにはなっていません。

文中には頷けるところも幾つかありましたが、
やはり論理的・体系的ではありませんので、著者のメッセージが心に響いてきませんでした。

ただ、成功を謳う所謂自己啓発書に対して疑問を持たれた方にとっては、本書は読む価値があるでしょう。

なお、本書のタイトルや論旨について、より論理的・体系的に深くりかいするためには、三大幸福論がオススメです。
アラン『幸福論
ラッセル『幸福論
ヒルティ『幸福論
  1. 2012/07/20(金) 09:21:54|
  2. 医学
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癒す心、治る力/アンドルー・ワイル



★★★★★

自然治癒力向上の医学

先日、ロバート・C・フルフォード氏等の『いのちの輝き』という優れた書籍を読みました。
その本の序文を書いている人が、どのような医療を行っているのかに興味が沸き、本書を手に取りました。

人間には進化の過程で獲得した自然治癒力があるということを前提として、
自然治癒力を最大限に活かすための医療とは何か、を提言している本です。

先ず、現代西洋医学は自然治癒力を軽視・無視しており、
診察・投薬の仕方によっては患者の自然治癒力を低下させてもいると苦言を呈しています。
この苦言は臨床例や科学的知見を踏まえたものであり、
現代西洋医学をやみくもに批判しているわけではありません。
現代西洋医学でなければ治せない疾病もあることも提示しています。

そのうえで現代西洋医学に代わる様々な代替医療の紹介をしています。
こちらも臨床例や科学的知見を踏まえて、治癒力を高める、病気を治癒するための方法を紹介しています。
また各々の代替医療法ごとに、治癒できる疾病を提示しています。
なお代替医療の中には根拠が希薄なものや、かえって症状を悪化させるものもあると注意を促しています。

このように著者はアンチ現代西洋医学主義でも代替医療万能主義でもありません。
あくまでも臨床医として人間の自然治癒力を信じ、それを高め、活かすことを考え、実践している方です。

なお、本書の原著初版は1995年ですので、その後、現代西洋医学・代替医療には何らかの変化があると思います。
科学の世界では、少しずつではありますが、要素還元主義から複雑系への移行が見受けられます。
人間に関する自然科学では、技術進歩により、この10年で様々なことが分かってきています。
薬剤についても、ケミカルからバイオへ移行してきています。
ですので、できれば本書の改訂版が執筆・出版されることを願っています。

とはいえ、一家に一冊あると何かと便利な本だと思います。
  1. 2011/10/09(日) 12:47:57|
  2. 医学
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いのちの輝き/ロバート・C・フルフォード



★★★★★

オステオパシー=ホリスティックな医学

現代の西洋医学は体をパーツに分解し、パーツごとに医療技術を専門家・高度化させています。
一方で、パーツを超えた疾病については、なかなか適切な治療が受けられないという弊害がでています。

また個人的には、以下のようなことを聞いていました。
・歯科技師の知人から、歯の噛み合わせの悪さが脊椎を歪ませ様々な疾病の原因になる
・中国の外科医の免許を持っている整体師から、投薬や手術をしなくても整体・鍼・気功で治せる病気はある
一方で、和漢診療を行っている医師からですら、整体や鍼治療を見下す発言を聞かされたこともあります。

従って、現代の西洋医学とは異なる、または補完する医学を紹介する本があるとのことで、本書を手に取りました。


本書で紹介されているオステオパシーは、
・からだのシステムとこころのシステムはひとつに結ばれていること
・からだが活発に動くエネルギーの入り組んだ複雑な流れでできていること
・人間をひとつの全体としてとらえること
・健康の基盤が様々な身体システム間の正しい関係の維持にあること
を基本として創り上げられた医学であり
西洋医学の効用を認めつつも、西洋医学の弊害を解消する方法として位置づけられています。

一見、科学的な根拠が曖昧な民間療法のようにみえますが、
アメリカでは全ての州でオステオパシーを認めており、
多くの病院で西洋医学とオステオパシーの医師が一緒に仕事をしているとのことです。
またオステオパシー大学も設立されており、
そこで学ぶ学生はオステオパシーだけでなく西洋医学の正規科目も学んでいるとのことです。
従って、民間療法とは異なり、科学的な裏づけのある医学だといえます。


オステオパシーでは、人間の生命活動は宇宙に支えられているので、
健康とは何かを理解するためには、我々を取り巻く世界に関する基本的な知識が必要として以下を挙げています。
・生命場:健康状態が悪いときには生命場も不安定である(周波数の高い電磁場、日本でいう「気」)
・生命力:健康でないヒトは生命力がブロックされている(体内にある電磁場、著者は「霊性」「神」の正体としている)
・波動:健康でないヒトは十分に振動していない。全てのヒトのからだはその人固有の周波数で振動している
・呼吸:浅くて不規則な呼吸をしているときは、健康状態も悪く、エネルギーも低下している
(呼吸については、本書の中で繰り返し重要性を訴えています)

また、こころの状態によって生命場の電位が変わるので、
こころをバランスの取れた創造的な状態に保っておくことが重要であるとしています。

このような説明を読むと似非科学のように思えてしまいますが、先述したとおり科学的な裏づけのある医学なんです。


そのうえで、表面だけではなく芯から癒されたいのなら、自分の全存在を大切に育まなければならないとし、
そのための選択肢は、鍼治療、生薬療法、オステオパシー等の生命力に働きかける代替療法の中にしかない、としています。
また、西洋医学の患者の7割は代替医療で対処できるものだそうです。

そして、その背景として、以下を挙げています。
・医療への過度の規制で、どんな名医でも患者とじっくり向き合えなくなっていること(日本でも「3分診療」という言葉がある)
・抗生物質は、症状を抑え込むことで一時的に寛解するが、将来再燃して、別の症状として現れる可能性が非常に高いこと


また、一章を割いて著者が実践している治療法が紹介されていますが、是非とも受けてみたくなりました。
(日本にも幾つかオステオパシーの団体があるのをweb上で見つけました)


更に、自分で自分の健康を守る必要があるとして、以下を提示しています。
・からだの内なる治癒力を信じる(からだは健康になりたがっている、健康に反する欲望をおさえること)
・よい医師を選ぶ(評判、治療環境、こころ配り、ことばづかい、を確認すること。ダメなら医師を変えること)
・よい患者である(自分の症状をメモしておくこと、医師の処方を守ること)
・生薬を使う(但し資格のある経験豊かな専門家の指導にもとづくこと、なお合成薬剤の効果も認めている)
・ホメオパシーを使う(但し真髄を習得している専門家の指導に基づくこと)
・天然のマルチビタミン剤を使う(効果がでれば続ければよい、但しメディアに踊らされないこと)
・ストレッチ運動(誰にとっても必要なため、他の運動は自分が楽しめるかが鍵、新説に踊らされないこと)
・自分に合うバランスのよい食事(からだのバランスを左右する三大要因である気圧・感情・食事の中で簡単に変えられる)
・深呼吸と散歩(ストレス解消に役立つ)
・瞑想(意識を内側に向けることは健康を増進するために必要)

また、患者に治癒への希望をもたせることができない医師は、患者の病状を悪化させる恐れがあるとしています。


なお、最終章では具体的なエクササイズが挿絵付きでわかり易く紹介されています。
オステオパシー医に直接治療してもらうのと同等の効果は得られないでしょうけれど、
自分自身で試してみることができるのは、嬉しい限りです。


あと、「霊性を高める」と題した章がありますが、
これについては科学的な根拠が一切述べられていませんでしたので、著者の信じる思想と判断しました。
悪いことが書いてあるわけではないし、その限りにおいて何を信じるかは自由だと思いますのでレビューは控えました。
  1. 2011/09/23(金) 14:54:46|
  2. 医学
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Author:I am that I am.
誇りある日本の復活を望む一日本人

マネジメントは、ビジネス書の知識を得るだけでは上手くいかないでしょう。

日本の伝統から日本ならではの価値創造の源泉を知り、最新の自然科学からヒトの何たるかを知り、また科学的思考力を磨き、国内外情勢から立ち位置を知ることが重要だと思います。

勿論、基本はP.F.ドラッカー。

このブログでは、私が読んだ上記に関する書籍についてのレビューを紹介しています。

ご参考になれば幸いです。

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