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Rising Sun

Author:Rising Sun
日本を愛するリヴァタリアン
江崎塾生

マネジメントは、ビジネス書の知識を得るだけでは上手くいかないでしょう。

日本の伝統から日本ならではの価値創造の源泉を知り、最新の自然科学からヒトの何たるかを知り、また科学的思考力を磨き、国内外情勢から立ち位置を知ることが重要だと思います。

勿論、基本はP.F.ドラッカー。

このブログでは、私が読んだ上記に関する書籍についてのレビューを紹介しています。

ご参考になれば幸いです。

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クォークとジャガー/マレイ・ゲルマン



★★★★★

これぞ統合科学

原書初版が1994年ですので、その後の科学の発展はあるでしょうが、
複雑系を軸として各主要科学領域について専門的な知見を損なうことなく
明確な定義・分類・体系化により統合している稀有な書籍です。

各主要科学領域についての基礎知識は必要となりますが、
それを学んだ上で本書にチャレンジするだけの価値は十分にあります。

但し、本書を複雑系の入門書として読もうとすると容易でないことは、
他のレビュアーがコメントされている通りです。
複雑系については、以下の書籍がお薦めです。
入門書:M・ワールドロップ「複雑系
経済学からのアプローチ:ブライアン・アーサー「収益逓増と経路依存
生物学からのアプローチ:スチュアート・カウフマン「自己組織化と進化の論理
人類学からのアプローチ:アルジュン・アパデュライ「さまよえる近代

あと、理論物理学の最先端としては、
ブライアン・グリーン「エレガントな宇宙」をご参照ください。
また、脳科学の最先端としては、
アントニオ・ダマシオ「感じる脳」をご参照ください。

著者解説(wiki):マレー・ゲルマン

人工社会/Joshua M. Epstein等



★★★★★

社会科学をまともにすることのできる手法ができたということ

社会科学では、自然科学とは異なり、実際の実験ができませんので、
これまでどうしてもトップダウン的な思想の入り混じった仮説が
まかりとおっていました。

本書は、コンピュータシミュレーションを駆使して、
できるだけ少ない条件(これは自然科学の鉄則)で、
ボトムアップにより何が起きるかを実験した内容を整理・紹介したものです。

原題は「GROWING ARTIFICIALS SOCIETIES」です。
邦訳版出版時に日本では複雑系がはやっていたことから、
副題がついたのではないかと思います。
実際に語られていることは複雑系そのものですので、特に問題はありませんが。

とにかくシミュレーション結果を
グラフを使って分かりやすく説明していることが嬉しいです。

複雑系は社会科学を根底からひっくり返す潜在能力を秘めた理論です。
これからの発展を期待します。

なお、複雑系に興味を持たれた方には以下をお薦めします。
M・ワールドロップ「複雑系
スチュアート・カウフマン「自己組織化と進化の論理
ブライアン・アーサー「収益逓増と経路依存

バタフライ・エコノミクス/ポール・オームロッド



★★★★

新たな経済学

安定均衡をテーゼとして難しい数学を駆使して表面だけをなでている経済学に対して、
複雑系を投入して根底を揺さぶっていることは評価します。

但し、わかりやすく解説しようとしたのか、他にデータがないのかわかりませんが、
シミュレーションがかなり単純です。
個人の動きから個人間の相互作用を通じて相転移することはわかりますが、
個人が動くためのパラメータが3つというのは少なすぎます。
確かにパラメータ3つだけでも相転移することはわかりますが、
人はもっと複雑です。
このあたりは心理学者や脳科学者から相当反駁されると思います。

複雑系経済学についてはブライアン・アーサー「収益逓増と経路依存」のほうがしっかりしています。

また複雑系心理学ともいえるのだと思いますが、
カール・E・ワイク「センスメーキング・イン・オーガニゼーションズ」もかなり貴重な情報を与えてくれます。

ヒット・エコノミー戦略/ウィンスロー・ファラル



★★★

ヒット現象の複雑系理論による説明

ヒットということについて、複雑系からアプローチした本です。
ヒットの背景については複雑系によって説明可能だといえるでしょう。

しかし、複雑系とどう付き合うのが効果的か、ということについては、
残念ながらあまり深く追求できていません。
本書で出てくるコンピュータシミュレーションについても、
線形代数よりは非線形代数のほうが優れているのは確かでしょうが、
シミュレーションについて何をパラメータとして定義するか、
については甘いといわざるを得ません。著者はかなり楽観的ですが。

複雑系は非常に重要な科学ですが、まだまだこれからだと思います。

但し、ビジネスが線形代数ではなんら解決できないことを提示しただけで、
本書には価値があると思います。

なお、本書から複雑系に入ると正しく理解できない可能性があります。
以下の書籍から複雑系に入ることをお薦めします。
M・ワールドロップ「複雑系
スチュアート・カウフマン「自己組織化と進化の論理
ブライアン・アーサー「収益逓増と経路依存
マレイ・ゲルマン「クォークとジャガー
カール・E・ワイク「センスメーキング・イン・オーガニゼーション

自己組織化と進化の論理/スチュアート・カウフマン



★★★★★

複雑系の本領発揮

ワールドロップの「複雑系」で初めて複雑系科学の深さを知り、
本書を読みました。

多少の物理学・化学・生物学・進化理論・数学を知っていないと、
また全神経を集中して読まないと、
なかなか理解するのが大変な書籍ですが、
読後の満足感はものすごく大きいものでした。

自己組織化と自然淘汰が上手く結びついています。
また、秩序・カオスの縁・カオスの違いも見事に解説されています。

本書を中核におくと各科学分野がより理解できそうな気がしてきます。
以下に本書と整合しそうな、若しくは共進化しそうな書籍を列記します。

進化理論:
リチャード・ドーキンス「利己的な遺伝子」「延長された表現型」「盲目の時計職人
ダニエル・デネット「自由は進化する」「解明される意識」「ダーウィンの危険な思想
脳科学:
アントニオ・ダマシオ「感じる脳」「無意識の脳 自己意識の脳」「生存する脳
ジョセフ・ルドゥー「シナプスが人格をつくる」「エモーショナル・ブレイン
心理学:
M・チクセントミハイ「フロー理論 喜びの現象学」「楽しみの社会学
スティーブン・ピンカー「人間の本性を考える」「心の仕組み
社会学:
アルジュン・アパデュライ「さまよえる近代
サミュエル・ハンチントン「文明の衝突
経営学:
クレイトン・クリステンセン「明日は誰のものか」「イノベーションの解」「イノベーションのジレンマ
P・F・ドラッカー「イノベーションと企業家精神」「マネジメント

そして未だ読んでいませんが、
本書に出てくる経済学者ブライアン・アーサー「収益逓増と経路依存」は、
当然本書と整合するでしょう。

複雑系の研究がより一層進み、全科学分野の統合理論になり得るか、
大きく期待しながら見守りたいと思います。

著者解説(wiki):スチュアート・カウフマン

カウフマン、生命と宇宙を語る/スチュアート・カウフマン



★★★★★

新しい科学

分子の世界から宇宙にまでわたる壮大な世界のコア理論を
複雑系科学で確立しようとしています。
最新の科学を十分に踏まえて探求(原題Investigations)しています。
未だ完全に検証されてはいないのでしょうが、
これがコア理論にとして確立されれば世界の見方が変わります。
これぞコペルニクス的転換というのでしょうね。

ダニエル・デネット「ダーウィンの危険な思想」
リチャード・ドーキンス「利己的な遺伝子」
を読んだ時にはすごい衝撃が頭の中を走り、
それ以降、脳科学、神経科学、遺伝学、進化理論を読み漁りましたが、
本書はそれを上回るぐらいの衝撃でした。

他の理論と更なる共進化を期待したいと思います。
特に脳科学、神経科学との統合を期待したいです。

また、ブライアン・グリーン「エレガントな宇宙」も読んでいましたので、
エピローグで超ひも理論にチクリと注文をつけているところは、
なかなか興味深いものがありました。

これから読もうとされている方へ、
本書は複雑系の基礎を少しでも知っておかないと、理解が容易ではありません。
M・ワールドロップ「複雑系」をお薦めします。
また、著者の「自己組織化と進化の論理」も事前に読んでおいた方がいいと思います。
更に、進化理論も知っておいた方が、より理解が進むと思います。
リチャード・ドーキンス、ダニエル・デネット、ニコラス・ハンフリーなどがお薦めです。

あと、本書で世界観が変わってしまった方へ、
現実がこの理論とおりの世界だとすれば、生き方について考え直す必要があるかもしれません。
M・チクセントミハイ「フロー体験 喜びの現象学
カール・E・ワイク「センスメーキング・イン・オーガニゼーション」をお薦めします。

著者解説(wiki):スチュアート・カウフマン

複雑系/ミッチェル・M・ワールドロップ



★★★★★

複雑系入門書として最高!

複雑系については日本で騒がれたころから気にはなっており、
何冊か読みましたが、どうもスッキリしませんでした。

それが理由だと思いますが、
スチュアート・カウフマン「カウフマン、生命と宇宙を語る」を読んでも、
スティーブン・ストロガッツ「SYNC」を読んでも、
マーク・ブキャナン「複雑な世界、単純な法則」をよんでも、
ポール・クルーグマン「自己組織化の経済学」を読んでも、
ロバート・アクセルロッド「複雑系組織論」を読んでも、
今ひとつしっくりきませんでした。

複雑系についての探求を諦めかけていたところで本書に出会いました。
複雑系については未だ解明されていないことがあるでしょうし、
私自身の理解も十分ではないでしょうが、
本書を読んでかなりスッキリしました。
本書を最初に読めばよかったのだと思いました。

本書には他の科学本と異なった以下の特徴があります。
・複雑系の学問としての確立過程を存分に提示していること
・様々な学問分野の本当の意味での統合を提示していること
・各分野の一流の科学者による中身の濃い議論を提示していること
・要点がわかりやすく、かつストーリー展開がおもしろいこと
・発想の転換を容易にさせてくれること

本書をベースとして、
もう一度手元にある複雑系関連書籍を読んでみようという気にさせてくれました。

また、その後サンタフェ研究所がどうなっているかわかりませんが、
このような活動を是非続けて頂きたいと思います。

さらに、日本の研究者はサンタフェ研究所を是非見習って頂きたいと思います。
閉じられた専門領域内でも他の学者の意見に耳を貸さず、
自論を叫んでいるだけの研究者が多すぎますので。特に社会科学。

SYNC/スティーヴン・ストロガッツ



★★★★★

21世紀の大フロンティア

カオス理論における、カオスの中の秩序について、
複雑系理論における、カオスの縁での相転移・自己組織化について、
ネットワーク理論における、弱いリンクについて、
SYNC(同期)という視点から数学と物理学を駆使して説明し、この3つの理論を整理しています。

著者も述べている通り、これだけが複雑な世界の全てを現す法則ではないでしょうが、
要素還元主義だけでは分からない世の中について挑戦しています。
現時点では、何故SYNCが起きるのか、そのメカニズムについては未だ分かっていないことの方が多いのですが、
見方を変えれば21世紀の大フロンティアが目の前に開かれているということなのでしょう。

また、「エレガントな宇宙」を著したブライアン・グリーンが推薦しているのもいいですね。
彼は還元主義の極地であるスーパーストリング理論を提唱しています。
要素還元と相互作用はどちらも大切ですので、上手くSYNCしながら発展させていって欲しいと思います。

なお、本書を何の知識もなく最初に読んだときは、SYNCってすごいな、ぐらいの印象しか持ちませんでしたが、
カオス理論(ジェイムズ・グリック)、
複雑系理論(マレイ・ゲルマン、スチュアート・カウフマン、ブライアン・アーサーなど)
ネットワーク理論(マーク・ブキャナン、アルバート・ラズロ・バラバシなと)
を読んでから、再度本書を読んで、この奥深さが少し理解できたと思います。

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