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Rising Sun

Author:Rising Sun
リヴァタリアン


マネジメントは、ビジネス書の知識を得るだけでは上手くいかないでしょう。

日本の伝統から日本ならではの価値創造の源泉を知り、最新の自然科学からヒトの何たるかを知り、また科学的思考力を磨き、国内外情勢から立ち位置を知ることが重要だと思います。

勿論、基本はP.F.ドラッカー。

このブログでは、私が読んだ上記に関する書籍についてのレビューを紹介しています。

ご参考になれば幸いです。

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戦略学/菊澤研宗



★★★★

複眼的に戦略を考える有益なフレームの一つ

これまでの戦略論を踏まえて、戦略論を物理的な視点、心理的な視点、知性的な視点に分類し、それらについて解説しています。

物理的な視点については、ポーターの戦略論、ブルーオーシャン戦略等これまでの主な戦略論は全てここに分類され、であるが故にこれだけでは上手くいかないと論じています。また、ここに属する戦略論は、新古典派経済学が大元にあり、新古典派経済学が人間が完全合理性を持っているという前提であるが故に、これだけでは上手くいかないと論じています。

心理的な視点については、人間が決して合理的には動かないということ前提とした行動経済学を取り入れ、これを踏まえた戦略が必要であると論じています。

知性的な視点については、これも経済学ですが、取引コスト(新しいものに切り替えるためには、これまで持っていたものを捨てる手間を考えるべき)を取り入れ、これを踏まえた戦略が必要であると論じています。


これまでの主要な戦略論でも、著者の論じるような視点全くなかったわけではありませんが、この3つの視点を同格に取り扱うことで、より有益なフレームを検討することができるようになると思います。

また戦略のレベルについてはあまり触れられていません(企業・事業・機能・商品などのレベル)し、例示については商品レベルのものが多いです。このあたりが論じられていると更にいいのではないかと思います。

更に知性的な視点については、心理的な視点との明確な違いが少なくとも本書では見えてきませんし、また取引コスト以外のものもあるのだと思います。


決して完成したフレームではないのでしょうけれど、複眼的な戦略フレームを検討するには有益な切り口だと思います。

企業価値の断絶/ジェフリー・ムーア



★★★★★

複合的な環境要因を貫いた戦略論

顧客市場、製品/サービス市場、技術市場、株式市場といった企業を取り巻く複数の市場(空間軸)を、イノベーションのライフサイクル(時間軸)で貫き、各々の局面で企業が取るべき戦略を体系的に現した本です。

各々の空間軸・時間軸だけを取り上げて現した戦略論はこれまで数多くありましたが、本書のように複合的な要因を前提としたものは稀有だと思います。

また、マイケル・ポーターの戦略論を上記の空間軸・時間軸を活用して上手く昇華させているという点でも見事だと思います。

更に単なる戦略論に留まらず、企業文化についても様々に類型化したうえで、空間軸・時間軸に応じて上手くいく文化・いかない文化を提示し、無理のない活用方法や変革方法を提示しています。

本書で提示された戦略を使いこなすのは決して簡単ではないでしょうけれど、何をすべきか、それは何故か、ということをわかりやすく提示しているだけでも大きな価値だといえます。

また本書は、ハイテク市場にフォーカスして戦略論を現していますが、テクノロジーを活用することが必須の市場やテクノロジー革新の影響を受ける市場(つまりほとんどの市場)にも準用できる内容となっています。


なお、著者の拠り所となっているイノベーションのライフサイクルは、社会科学系のアカデミックな分野においてかなり知見が蓄積されたものであり、信頼できるものです。エベレット・ロジャーズ「イノベーションの普及」をご参照ください。

戦略のパラドックス/マイケル・E・レイナー



★★★

新たな戦略論だが。。。

選択と集中をしなければ、付加価値にせよコストにせよ差別化できずに勝ち残れないという一方で、
選択と集中をすればするほど、環境変化に適応できなくなる、というのが戦略のパラドックスだと定義しています。
また、選択&集中戦略の代わりに適応戦略を採用しても、
組織・人は環境変化に適切に適応できるほど柔軟ではないため、適応戦略は十分ではないと提示しています。

パラドックスから抜け出すためには、
企業経営の時間軸(短期?長期)に応じて組織階層毎のミッションを明確にし、
経営トップ層がシナリオプランニングとリアルオプションを駆使して不確実性に対応することが重要であると指摘しています。

また、この方法を中核としながらも、これまでのポーターを始めとした主要な戦略フレームの良いところを積極的に取り込んでいますので、
戦略を考える、学ぶ際には非常に参考になる書籍だといえます。

但し、研究事例がSONY、J&J、マイクロソフトといったグローバル企業であることから、
これらに類するだけの規模を持っている企業や、これまでの戦略フレームを駆使して生き残ってきた実力のある企業だけが使える戦略フレームだともいえます。

更に、シナリオプランニングやリアルオプションについてかなり学習されている方にとっては、
既知の情報がかなり多いのではないかと推察されます。

MITチームの調査研究によるグローバル企業の成功戦略/スザンヌ・バーガー等



★★

事例集としてはよいが...

経営理論的には特に新規なものはありません。
最新の事例は数多く掲載されていますが、
表層的な内容のものが多く洞察にとんだ事例とは思えませんし、
事例を踏まえた分析も「研究」「成功戦略」と呼べるほどのものはありません。
マイケル・ポーター等の戦略論を読んだほうが役に立つと思います。

また著者がアメリカの政治学者だからかもしれませんが、アメリカの保護貿易を過度に正当化しているような記述が目立ちます。
全ての経済学者が、保護貿易は中長期的には誰にとってもメリットがないという点については一致している状況下においては、
時代錯誤的な観は否めません。

世の中にはグローバル化に伴って様々な動きがありますよ、
ということを確認するには価値があると思いますがそれ以上のものではありません。

ザ・ビジョン/ケン・ブランチャード等



★★★★★

簡潔かつ濃厚

ザ・ゴールによって始まった経営手法の小説仕立てによる解説書のなかでは、
本書は内容が濃いものです(他の濃い本としてザ・プロフィット)。

一言で要約すれば「自分の人生哲学を自分で考えよ」ということです。
これまで悩まずにきて、今悩み始めている人は、本書を読んでも答えは容易にはでません。
これまで悩み続けてきている人は、答えを導出する方法のよい手引きとなるでしょう。
本書を読んでも答えの出せない人は、経営者・管理職を辞任した方がよいでしょう。

ネクスト・マーケット/C・K・プラハラード



★★★★

「文明の衝突」のビジネス版

サミュエル・ハンチントンの「文明の衝突」のビジネス応用版だといえる本です。
事前に「文明の衝突」を読んでいたので本書の内容自体には驚きませんでした。
これがアメリカ国家の戦略となっていくでしょう。
あとは市場での強者が搾取をしないこと、
狙われている貧困層が豊かになってくれることを願うだけです。

創造的破壊/リチャード・フォスター等



★★★★★

生き残るために

創造的破壊はシュンペーターが唱えた経済理論ですが、
この後を継ぐ経済学者がなかなか出てきていません。
そのなかでマッキンゼーが真剣にこれを取り上げて戦略理論にしたものです。
市場原理主義がベースになっていますので、本書を読んで驚愕する方も少なくないと思いますが、
日本もグローバル経済の中で競争をしていますので、
他人事、対岸の火事ではいられませんし、
アメリカと日本は違うという言い訳はもはや通用しないと思います。

競争優位の戦略/マイケル・E・ポーター



★★★★★

動的な視点を加えれば、やはり最高の戦略書

ポーターについての批判の一つに、
これだけのことをやっている間に環境がどんどん変わっていき、
戦略を作った頃には世の中が変わっていく、というものがあります。
確かに綿密な戦略を作っている暇はありません。

しかし、ここに動的な視点を加えるとやはり最高の戦略書だといえます。
ファイブ・フォースモデルについては、
この枠組みを視点として持ち、
どのような動きがあるのか、どのようなことが起きそうなのかを、
常に観察し考えるする、ということが出来ます。

バリューチェーンについては、
外部の動きと内部のチェーンを比較し、
どこが差別化できるか、どこが競争相手に差別化されているか、
自社と他社で何が違うのか、これからどこが差別化すべき重要箇所か、
チェーン全体でこれを考えるのか、特定機能でこれを考えるのか、
常に観察し考える、ということが出来ます。

差別化方法については、
他社の動きを見ながら、差別化が維持できているか、強化すべきはどこか、
常に観察し考える、ということが出来ます。

静的に本書を捉えると戦略倒れになりますが、
動的に捉えるのであれば、これらの視点は非常に重要であり、
活用すべきものだといえます。

著者解説(wiki):マイケル・ポーター

ポーター教授「競争の戦略」入門/グローバルタスクフォース



★★★★★

わかりやすいポーター

この企画は素晴らしいと思います。
難解かつ分厚いポーターの本は、よほど集中していないと、
途中で何をいっているのかがわからなくなってしまいます。

本書は、ポーターの「競争の戦略」を構造化し、チャートまで作って、
わかりやすく説明しています。

ポーター初心者にはお薦めです。

ブルーオーシャン戦略/W・チャン・キム等



★★★

読むだけで安心してはいけない本

新たな市場を創造する、既存の市場を仕切りなおす、ということは
従来からも様々な書籍で述べられており、
本書は、それに集中したものだといえます。
2番手戦略しかとる事の出来ない企業には一読の価値ありだと思います。

しかし、本書の述べる内容ほど世の中は甘くありません。
余程強力な市場創造・定義をし、高い参入障壁を築くだけの力を企業が持たなければ、
直ぐに他社に真似されます。何せ2番手戦略が得意な企業は山ほどあるのですから。

市場競争に疲れてしまっている人は、本書を読めば一息つけるのでしょうが、
一息ついている間に競争は始まってしまいます。

また、過去?現在の市場でも既に取引している顧客のことも考えねばなりません。
如何に捨てるかも、如何に創るか以上に大変な事です。

本書を読まれて安心した方は、
P.F.ドラッカー
クレイトン・クリステンセン
トム・ピーターズ
などを手にとって頂いて、
競争から抜け出すことが如何に大変かを理解されることが肝要かと思います。

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