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伝統・科学・世界を知りマネジメントに活かす

日本の伝統・ヒトの自然科学・現在の国内外情勢・マネジメントなどに関する、ブックレビュー

マインドセット/ジョン・ネスビッツ



★★

アメリカ一極時代のメガトレンド思考法?

11のマインドセットそのものは、役に立つ内容であり、価値があると思います。ただ、その解説は決して濃いものとはいえず、本当にその11なのか、という点については疑問が残りました。また、これらについては本書が初出ではなく、ドラッカー等が既に述べています。ビジネスに活用するのであれば、本書よりもドラッカーの著書を読まれたほうが役に立つでしょう。


また、未来図として描かれている内容は、アメリカが世界の中心であり、好むと好まざるとにかかわらず、世界中がアメリカに牽引されることを前提に組み立てられているような気がします。少なくとも昨今の金融不況によるアメリカの失墜については予測されていませんでした。

アメリカ以外の事情については、あまり情報が集められていないような気がします。また、アメリカを基準としてたの国を分析しているようにも見受けられます。これまではアメリカ一極時代であったことから、アメリカを見て世界を語ることで予測できたのだと思いますが、これからはどうなのでしょうか、疑問が残ります。


あと、監訳者前書きが長すぎます。本書を日本に紹介したいという意欲は感じさせられましたが、立場的には、やりすぎだと思います。
  1. 2009/03/03(火) 13:38:33|
  2. その他論評
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ウィキノミクス/ドン・タプスコット等



★★★

WEB2.0のブライトサイドの解説

WEB2.0が引き起こした世の中の変化に対して、光の部分にフォーカスした内容です。従って、影の部分にはほとんど触れられていません。

またこれまでの世の中との比較でも、両者のメリット・デメリットの冷静な比較はされていませんし、二者択一を迫っていますのでハイブリッドのあり方についても触れられていません。

とはいえフォーカスされた中での解説そのものは事実なのだと思います。また最先端を走っている方にとっては既知のもの(既に本書が遅れているかもしれません)なのだと思います。ですので読んで損するものではないと思います。

あと技術革新と企業の戦略との関係について、一歩引いて冷静に判断したい場合には、以下の書籍がお薦めです。
ジェフリー・ムーア「企業価値の断絶」
  1. 2008/04/18(金) 12:00:23|
  2. その他論評
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ウェブ進化論/梅田望夫



★★★

ウェブとどう付き合うか

ウェブはこれからもっと進化していくでしょう。
また、私たちが予想もしないようなかたちで進化していくでしょう。

ウェブを利用する消費者としてはより便利になっていくでしょう。
また、価値あるコンテンツを持っている事業者にとっても便利になっていくでしょう。

一方で、これまで人がやってきたことがウェブに置き換わっていくでしょう。
そうなればウェブではできないことを人が想像・創造していくことが必要でしょう。

一人ひとりがウェブの進化に適応していく努力が必要なのでしょう。
  1. 2008/03/14(金) 23:32:44|
  2. その他論評
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資本主義に徳はあるか/アンドレ・コント=スポンヴィル



★★★★

世の中を冷静に見つめる際の重要な枠組み

世の中を、科学・技術面、政治面、道徳面、倫理面に区別して見極めることが重要であると述べています。
これらの4つにはそれぞれ固有の秩序があること、かつ各々が各々を必要としていることを、
幾つもの事例を踏まえた理論武装で説いています。

更に、各々の側面に対して異なる側面の秩序を無理矢理に当てはめることを「滑稽」であるとし、
それが権力を持ってなされることを「圧制」であるとして、冷静な対処を求めています。

資本主義やグローバリゼーションについて、昨今様々な感情的・思想的な批判が見受けられますが、
本書に準じれば、それらのほとんどが「滑稽」であるといっても過言ではありません。

これからの世の中を冷静に見つめるための重要な枠組みを与えてくれる本です。

  1. 2008/03/12(水) 19:57:39|
  2. その他論評
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出現する未来/ピーター・センゲ等



★★★★★

文句なしの名著!

ラーニング・オーガニゼーションを世界的に浸透させた著者の新作ということで新たな視点を得るために買いました。

本書は単なる学習の本でも自己啓発の本でもありません。
数世紀続いた要素還元主義、分析思考、技術革新によって築かれた人類文明が行き詰まりを見せ、
それにより様々な断絶・不安・不満が世界規模で起きており、
それを抜本的に解決しなければ人類の未来はない、と説いています。

更に、人類が数世紀の間、このような思考回路に慣らされてきたことで、
それ以外の発想・思考・感受方法を失っており、
このまま従来の方法でいくら考え、行動しても未来はない、と説いています。

そこで、古来の東洋思想である儒教・仏教・道教の知恵を再評価していますが、ただ単にそれらを復活させるのではなく、
古来の東洋思想と現代の西洋思想の両者をうまくブレンドして、
新たな科学を確立し、それに基づいた思考方法を創造する必要があると訴えています。

自然科学においても要素還元主義への猛省が起きており、
複雑系理論などがより発展・進化することで新たな科学への挑戦が始まっています。
複雑系経済学者のブライアン・アーサー(収益逓増と経路依存)も、
これに賛同し、著者らと同じ考え・行動で活動しているとのことです。

本書でもその明確な解決策は出ておらず、提唱されているU理論もこれから発展していくものですので、
本書を読んだだけではまだまだ判らないことだらけですが、
本書を読んでみないと何も判りませんし、一歩も先へ進めないことは確かだと思います。

本書は難しく、また実践することは更に難しいのですが、
この混迷の時代を切り開いていくのはあくまでも個人の意思ですので、
ぜひとも多くの方々が読まれることを願います。

また、本書と同時期に「フラット化する世界」「富の未来」といった、
これからの世界予想をしている名著が出版されていますが、
本書と同時に読まれると新たな視野が開けてきます。
  1. 2008/03/10(月) 22:41:59|
  2. その他論評
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プロフィール

I am that I am.

Author:I am that I am.
誇りある日本の復活を望む一日本人

マネジメントは、ビジネス書の知識を得るだけでは上手くいかないでしょう。

日本の伝統から日本ならではの価値創造の源泉を知り、最新の自然科学からヒトの何たるかを知り、また科学的思考力を磨き、国内外情勢から立ち位置を知ることが重要だと思います。

勿論、基本はP.F.ドラッカー。

このブログでは、私が読んだ上記に関する書籍についてのレビューを紹介しています。

ご参考になれば幸いです。

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