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Rising Sun

Author:Rising Sun
元経営コンサルタント
専門分野:ヒト

マネジメントは、ビジネス書の知識を得るだけでは上手くいかないでしょう。
また、マネジメントは企業だけのものではなく、国家を含めあらゆる組織体や個人にとっても必須のものです。

日本の伝統から日本ならではの価値創造の源泉を知り、最新の自然科学からヒトの何たるかを知り、また科学的思考力を磨き、国内外情勢から立ち位置を知ることが重要だと思います。

勿論、基本はP.F.ドラッカー。

このブログでは、私が読んだ上記に関する書籍についてのレビューを紹介しています。

ご参考になれば幸いです。

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資本主義と自由/ミルトン・フリードマン



★★★★★

名著とはこういう本のことを言うのでしょうね

1962年初版の本書を2019年の今、読み直してみました。
60年近く昔の本になります。


全く古びていないどころか、
日本の「失われた30年」の本質的な病根を抜本的に治療する処方箋が、
極めてロジカルに書かれています。

また、私が日本で経済政策について唯一信頼している
数量政策学者の高橋洋一氏が解説を書かれています。

本書を読むと、日本経済の本質的な病根は政府を含めた行政の権力の集中と肥大化にある、と集約されそうです。

例えば、日銀による金融緩和をする、しない、で揉めていますが、
そもそも日銀なんかに権力を集中させ、金融政策の裁量権を握らせ独裁化させていること自体が問題だとわかります。
本書によれば、金融政策のルールを法制化し、それに従った運用だけを日銀にやらせれば済む話です。
例えば、失業率が高くなったら緩和、賃金が上昇するまで緩和、一般物価が上昇しすぎたら引き締め、などです。
そうすれば、日銀人事ごときで日本経済が右往左往させられることはなくなります。

また、財務省がよく国民を騙す手口として使う財政健全化ですが、
そもそも補助金を政官業の利権獲得・維持のために使っていること自体が問題だと思います。
政治家は選挙当選のため、官僚は権限と天下り先確保のため、企業は自由競争回避のため、です。
本書によれば、そもそも国や地方自治体は市場を歪めるような補助金の支給を一切やめれば済む話です。
どれだけこのような補助金があるかは知りませんが、全て止めれば財務省の言う財政健全化はできるでしょう。

あと、今なら長期国債がマイナス金利ですので、
高橋洋一氏が言われるように、100兆円ぐらい国債を発行して金利を受け取りながら財政出動するのもありでしょう。
借金して儲かるんですから、財務省が論理的に反論できる余地はないでしょう。
やれないのであれば、政府が無責任だということになるでしょう。

なお、教育や福祉でどうしても国や地方自治体が関与しなければならない場合は、バウチャー制度を利用すべきです。
利用者に直接バウチャーを支給し、利用者が自由に気に入った機関を利用すればいいだけのことです。
教育・福祉の受益者は教育・福祉機関ではないので、利用者が自由に選択でき、提供者に自由競争させるべきです。
教育機関や福祉機関に補助金を支給するので、これらが既得権益化し質も生産性も上がらなくなるのです。

他にも様々な処方箋がありますが、本書と現在の日本を比較して、ひとまず主なものを挙げてみました。


あと、フリードマンでよく誤解されがちなのは、市場任せにしすぎているということでしょうか。
これに対してフリードマンは、
政府は何もしなくて良いわけではなく、自由市場が上手く回るためのルールとモニタリングはすべきと言っています。
主なものとして、反トラスト法(≒日本の独占禁止法)などによる自由市場機能の秩序維持は政府の仕事としています。

また、自由資本主義経済の副産物である格差について冷淡だという誤解もあるようです。
これに対してフリードマンは、
一生懸命仕事をしている人と遊んでいる人が同じ報酬の方が不平等だと切り返しています。
また社会主義の方が格差が大きくなると当時のデータに基づいて解説しています。
さらに、特に似非ケインジアンは隠蔽しますが、
今で言うベーシック・インカムを負の所得税として本書で提唱しています。


本書の一言一句全てについて賛同するわけではありませんが、
戦略を描けない政府、選挙しか考えない政治家、保身しか考えない官僚、既得権益の維持しか考えない財界
が日本を腐らせ、今のような体たらくの原因を作っていると思われます(例外はいるでしょうが圧倒的少数でしょう)。
皆、日本の将来よりも近視眼的な自身の利益しか考えていません。

経済がこのような状態では、外交も安全保障も言わずもがなです。
このまま放っておくと、いずれアメリカからも見放されるでしょう。
お隣の半島南半分を笑っていられる状況ではありません。

少し前に、日本に警鐘を鳴らした某アパレルメーカーのCEOがいましたが、
そのCEOとて、日本の将来よりも近視眼的な自身の利益しか考えていないという点では、同じ穴のムジナです。

この体たらくを少しでも打ち破るために、本書は役に立つと思われます。

最強の経済学者ミルトン・フリードマン/ラニー・エーベンシュタイン



★★★

フリードマンの著作を一冊読んだほうがよい

フリードマンの伝記的な書籍です。フリードマンの生涯をさらっと押さえるのには良いと思いますが、これでフリードマンの思想が理解できるわけではありません。

フリードマンを理解したいのであれば、彼の著作を一冊でも読んだほうがよいでしょう。

選択の自由/ミルトン・フリードマン



★★★★★

人の強さと弱さ

人の強さが自由市場経済を成長させ、人の弱さが政府を膨張させる、ということなのでしょう。
そして、人の強さを十分に理解しているからこそ自由主義を進めるべきだとし、
人の弱さを十分に理解しているからこそ政府の膨張を意識的に抑制するべきだとしているのでしょう。

とかく人間的な側面を経済学は無視しているとの批判がありますが、
人の持つ強さと弱さを理解しているフリードマンにこの批判は当てはまらないと思います。

著者解説(wiki):ミルトン・フリードマン

資本主義と自由/ミルトン・フリードマン



★★★★★

自由主義経済の本質を知る

古典的な存在ではありますが、逆に現在の政治経済を考える際には貴重な本だといえます。

メディア等では何かと自由主義経済を悪だと吹聴する傾向が強いのですが、
本書を読むとそれらの言説が如何に根拠のないものであるかを再認識させてくれます。

自由主義経済は、誰でもなく個人が自分の自由裁量を拡大するために必要であること、
また他者の自由も自己の欲する自由と同等に認めることであり、
自由市場を通じてそれらを効率的・効果的に促進させるための現在では最もまともな政策であることがわかります。

政府の政策が如何に道義的に正しい主張から展開されたとしても、
それらが直ぐに利害関係のあるバラバラな消費者よりも、力を結集した生産者によって、
既得権益を維持するために使われてしまうこととなり、結果として消費者を不利にしてしまうことが、
本書の全編を通じて証拠立てて解説されています。

このことから問題は、自由主義経済そのものにあるのではなく、
政府の政策が既得権益を守るための生産者に都合のいいように利用されてしまうこと、
政府の経済問題への介入がこれらを促進してしまうことが問題であることが理解できます。

また、本書で展開されている政府と既得権益による経済への不当な介入が、
既得権益を更に守ることで、自由主義経済を歪んだものにしてしまい、
結果として日本で最近問題とされている格差問題を大きなものにしていることも理解できます。

自由主義経済が悪だという短絡的な思考法ではなく、
自由主義経済に過剰な介入をする政府の行動が問題であることを再認識するために、
本書は今の日本でこそより読まれることが必要なのだと思わされます。

著者解説(wiki):ミルトン・フリードマン

政府からの自由/ミルトン・フリードマン



★★★★★

今でも重要な経済学理論

経済問題に関する政府と行政のいい加減さを明確な理論と実証で解説しています。

フリードマンの主張は、人間が万能でないが故に、また利己的であるが故に、
政府や行政(とそれにぶら下がる圧力団体)の施策よりも、
全員がしのぎを削る自由主義市場の方が効率的・効果的であり、
また政府や行政が様々な施策を講じるほど、人がそれらに依存し自ら自由と責任を放棄してしまい、
その結果、生産性が落ちて経済が停滞するというものだと受け取りました。

そうであれば、フリードマンの主張は当たり前のことですので、
他の経済学派の主張・理論は(無政府主義を除けば)いったい何なのだろうと思わされます。

古典に分類される本だと思いますが、経済学の原点を見つめ直す意味で、今でも重要なものだといえます。

著者解説(wiki):ミルトン・フリードマン

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