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Rising Sun

Author:Rising Sun
元経営コンサルタント
専門分野:ヒト

マネジメントは、ビジネス書の知識を得るだけでは上手くいかないでしょう。
また、マネジメントは企業だけのものではなく、国家を含めあらゆる組織体や個人にとっても必須のものです。

日本の伝統から日本ならではの価値創造の源泉を知り、最新の自然科学からヒトの何たるかを知り、また科学的思考力を磨き、国内外情勢から立ち位置を知ることが重要だと思います。

勿論、基本はP.F.ドラッカー。

このブログでは、私が読んだ上記に関する書籍についてのレビューを紹介しています。

ご参考になれば幸いです。

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学校では教えられない歴史講義 満洲事変/倉山満



★★★★★

満州事変はバカな日本人による自滅への一歩

本書を読んで唖然としました。
100%バカな日本人による自滅ではないですか。
そして、このまま大東亜戦争に突入して第日本帝国を滅ぼしてしまうとは。
全く言い訳のしようがないですね。

まともな頃の大日本帝国が存在し続けていたら、
ソ連やチャイナ共産党などほとんど脅威ではなかったでしょうし、
国内の反日左翼勢力などほとんど存在しなかったでしょうし、
アジア、ひいては世界はもっと平和だったでしょう。

憲政の常道が機能していないと、
悪いポピュリズムにより国が滅んでしまうということがよくわかりました。

正論が正論として通らない世の中も、
国を滅ぼしてしまう原因になることがよくわかりました。

今の日本が全く変わらないのは、この反省が全くないからなんでしょうね。
今般の中共肺炎での日本政府の対応を見ていると、よりバカになっているのではないかと思わされます。

東京裁判史観・自虐史観とは全く逆の理由で、反省し、学び、活かし、
日本を日本として復活させなければなりませんね。

日本占領と「敗戦革命」の危機/江崎道朗



★★★★★

共産主義の破壊的危険性をもっと強く認識し続けるべき

ソ連・コミンテルンの敗戦革命とは、
自由民主国家同士を策謀によって戦争させ、国力を疲弊させたうえで、
疲弊した国民に革命を煽って共産主義化を成し遂げる、
というものです。

WW2において、
これにまんまと乗せられたのが、アメリカのルーズベルト政権であり日本でした。
ヴェノナ文書等により解明が進みつつありますが、
両国政権内部にソ連・コミンテルンの工作員が潜入し、政府を操り、両国を戦争に導きました。
そして、日本が敗戦した後も(というか後からが本番なのでしょうが)、
GHQにもソ連・コミンテルンの工作員が潜入し、日本を物理的にも精神的にも解体していきました。
昭和天皇と、かろうじて生き残った保守自由主義者たちの徹底抗戦がなければ、
日本は共産主義国になっていただろうと著者は述べています。

ただし、これを持って日本の敗戦責任を全てソ連・コミンテルンの責任にしてしまってはいけません。
ソ連・コミンテルンに付け入る隙を与えてしまった責任は日本にあります。
また、アメリカには当時野党だった共和党がいましたので、
共和党と関係構築を深めて起死回生策を打つ可能性もゼロではありません。

ソ連は崩壊しましたが、ロシアはいます。
ソビエト共産党は崩壊しましたが、チャイナ共産党はいます。
ソ連によって作られた北朝鮮は今でもありますし、南朝鮮は北化してきています。
ソ連・コミンテルンの敗戦革命という思想は今でも生き続けています。

日本・日本人は、これらの国々が隣にいることをしっかりと受け止め、
共産主義の破壊的危険性をもっと強く認識し続けるべきだと思います。
安易な金儲けや利権獲得のために、共産主義と手を組むなど愚の骨頂です。

暗黒大陸中国の真実/ラルフ・タウンゼント



★★★★★

まんまとチャイナのプロパガンダに騙され続けるアメリカ

何故、こうも簡単にアメリカ人はチャイナのプロパガンダに騙されやすいのか。
これは今になってなお続いている危険な事実だと思います。

本書は、
80年以上前に、実際にチャイナに何年も滞在しチャイナの実態を知り尽くした著者が、
本当のチャイナとアメリカが信じるチャイナの乖離がどれだけ酷いのか、
それがアメリカにとって、また世界にとってどれだけ危険なことなのか、
を警告しているものです。

当時は、アメリカの布教者がチャイナ人は必ず入信できると信じ、裏切られました。
戦後は、アメリカの政府がチャイナは必ず経済成長で民主化できると信じ、裏切られました。
それでもまだ、アメリカではチャイナを信じ、いわゆるパンダハガーと言われる人たちが少なくありません。
※日本ではもっと酷いですが(工作員やDupesがうようよいそうです)

『チャイナ2049』を著した、マイケル・ピルズベリーにしても、
『米中もし戦わば』を著した、ピーター・ナヴァロにしても、
チャイナの実態認識についてはまだまだ甘いと言わざるを得ません。

アメリカは敵を間違える名人とよく言われます。

本来であれば、
同盟国である日本が、
Strong Japan Policyを有するアメリカ共和党と深く連携し、
チャイナの本質を教え共有して、共にチャイナの驚異に立ち向かうべきですが、
悲しいかな、アメリカ共和党に相当する日本の政党はありません。
※日本の自民党はアメリカの民主党に近いのでは無いかと思っています。

トランプ大統領が在任している間はよいのですが、再選しても4年任期が延びるだけです。
その間に、日本が、日本人がどれだけ目を覚まし、日本を強くし、
アメリカと対等に付き合える関係を築けるかが勝負だと思います。

本書は、チャイナの本質について、アメリカ人に気づいてもらうために著したものですが、
チャイナの本質は80年前も今も変わりませんので、今日本人が目を覚すために読む価値があると思います。

当時のチャイナについては、
フレデリック・ヴィンセント・ウィリアムズ氏著『中国の戦争宣伝の内幕』を併せて読まれると、
より理解が深まると思いますので、おすすめします。

中国の戦争宣伝の内幕/フレデリック・ヴィンセント・ウィリアムズ



★★★★★

孫子兵法の大戦略を利用したチャイナに負けた日本

本書を読んで孫子兵法を思い出しました。

確かに本書の通り、
当時のチャイナの表も裏も知っている著者からすれば、
チャイナがどれだけ大陸で残虐な行為を繰り広げつつ、
アメリカに対してはチャイナは日本の被害者であるという反日プロパガンダを繰り広げ、
チャイナの実態を知らないアメリカ人を騙し続ける非道な連中であることは明らかでしょう。

しかし、孫子兵法を通して見れば、
これらの行為は「兵は詭道なり」「戦わずして勝つ」などで象徴されるように、
孫子兵法の大戦略をうまく活用しているにすぎません。

ではこれに対して日本はどうか。
大東亜戦争に突入するに際して、
ろくな戦略も持たず、終わらせ方も考えないなど、上層部は無能であり、
アメリカにも日本擁護派がいることも考えず、それらとの接触・協調・共同戦線も考えず、
ただ単に、その時その場に応じて対症療法的に戦っただけです。
また、アメリカでの反日プロパガンダに対しても全く無策でした。

完全に大戦略レベルでチャイナに負けるべくして負けるように仕向けられていました。
そして実際に負けました。ただのアホです。
※現場で日本のために生命を懸けて戦った戦士や英霊は絶対的に尊いです。それに命令した上層部がアホ。

現在でも日本には大戦略が存在しません。
本レビューは2020年4月28日に書いていますが、
武漢肺炎ウィルス対策において、日本政府に大戦略が全く無いアホであることが衆目の事実となりました。
結局、大東亜戦争から何も学んでいないということです。

当時のチャイナについては、
ラルフ・タウンゼント氏著『暗黒大陸 中国の真実』を併せて読まれると、
より理解が深まると思いますので、おすすめします。

日本外務省はソ連の対米工作を知っていた/江崎道朗



★★★★★

極めて希少・貴重な資料

いわゆるヴェノナ文書に勝るとも劣らない米国共産党の機密資料を、
当時の日本外務省の現場職員が足で稼いで作成していたとは驚愕の事実です。

英訳してアメリカと共有すれば、
どれだけルーズヴェルト政権がソ連・コミンテルンに浸透されていたか、
どれだけソ連・コミンテルンに日米離間を隠されていたか、
など更に多角的かつ詳細に研究できるのでは無いでしょうか。
是非実現していただきたいものです。

それにしても、つくづく思い知らされるのは、
日本人組織は、現場にいくほど優秀になり、トップにいくほど無能になる、
ということです。

この資料も当時の日本政府・軍上層部が重要視していれば、
大東亜戦争や日米戦争は全く異なる様相・結果になったのではないかと思います。

よく歴史にIFは禁物と言われますが、全く異なります。
むしろIFを連発し、様々な仮説を生み出し、教訓を得て、そこから学び、将来に活かすことが、
歴史から学ぶことの本質ではないかと思います。

大東亜戦争後、さらに古くは日露戦争辛勝後から、
歴史から学ぶことを忘れたが故に、現在の日本の体たらくの大きな一因があるのではないでしょうか。
※いわゆる南京大虐殺や従軍慰安婦強制連行などは全くの捏造なので、これにははいりません。

大東亜秩序建設・新亜細亜小論/大川周明



★★★

現在の知見に照らすと致命的な欠陥が露わになりますね

著者の本書での大東亜秩序建設には相当な意気込みがありますが、
現在の知見に照らすと致命的な欠陥が幾つも露わになりますね。

大東亜戦争が、
西洋と東洋との戦い、白色人種と有色人種との戦い、という構図自体は間違いありませんし、
西洋から東洋を、白色人種から有色人種を解放する戦いであることも間違いないのですが、
これらを強調しすぎるが故に、東洋・有色人種を実際よりも過度に同質化しすぎており、
大東亜共栄圏の実現の困難さを過小評価し過ぎています。

本書でも、チャイナやインドと日本は根本に同じ精神を保持していると言いつつ、
一方でチャイナやインドが日本のことを正しく理解すべきだと主張しています。

チャイナが儒教を生み、インドが仏教を生み、日本はこれらを取り込んでいる、
などを精神の同一性の根拠として主張していますが、
チャイナと日本では儒教の根付き方が根本的に異なっていますし、
インドと日本の仏教は別の宗教と言えるくらい異なり、かつインドでは仏教は廃れています。

日本が大東亜共栄圏を提唱すれば、
チャイナやインドをはじめとした亜細亜諸国が一体化できるはずだというのは妄想でしょう。
各々の国や民族に深く根ざした伝統・歴史・文化や、
これらを生み出した民族固有の遺伝子や環境を軽視しすぎていますね。

特にチャイナに対しては、認識が全く間違っていると言わざるを得ません。
本居宣長が批判しているように、
日本人はとかくチャイナの伝統・歴史・文化の優れたところだけ、表面だけ見て賞賛し、
これらの闇の部分を見極め理解しようとしない傾向があります。
著者はまさに本居宣長が批判している日本人の典型的なチャイナ観に染まっています。

本書ではコリアの歴史・伝統・文化については全く触れられていませんが、
著者のコリア観についても多分間違っているのではないかと勘ぐらざるを得ません。

インドはともかく、チャイナと一緒に大東亜共栄圏を構築するという発想自体が、
大東亜戦争で日本が負けた最大の要因の一つではないでしょうか。

福沢諭吉の脱亜論の言葉が思い出されます。
「悪友を親しむ者は共に悪名を免かる可らず。
我は心に於て亜細亜東方の悪友を謝絶するものなり」
これが当時の日本に根付いていたなら、
少なくともチャイナ・コリア抜きの大東亜共栄圏を模索することができ、
より現実的に大東亜戦争を戦うことができたでしょう。

更に、上記の対立構図に囚われるあまり、
対米英決戦が必須であると断言していることです。
そしてここに日本人特有の精神主義>物質主義が加わり、
余計に負けるべくして負ける思想が出来上がってしまっています。
ここには威勢の良さはあるものの、
理性と知性と実力に基づいた冷徹な戦略・戦術が全く見受けられません。
またこの発想で対米英との狡猾な外交交渉の道も自ら塞いでしまっています。

西洋と東洋との戦い、というのであれば、
せめて世界最強かつ東洋の叡智である「孫子の兵法」をフルに駆使すべきでしょう。
これも大東亜戦争で日本が負けた最大の要因の一つではないでしょうか。

そのうえ、西洋・白色人種の頂点が英米のアングロサクソンだという理由で、
ドイツ・イタリアと組んでアングロサクソンに対峙すべきという考えは、
もう何をか言わんや、です。
人種差別撤廃や民族自決を世界で初めて国際社会に訴えた日本が、
ユダヤ人ホロコーストを行なっていたナチスドイツと組むなど、
いかなる理由があっても許されることではありません。
まさに二千年余にわたって培ってきた日本精神を自ら冒涜するに他なりません。

本書が当時の日本にどれだけ浸透し、
国としての行動にどれだけ影響を及ぼしたのかはわかりませんが、
深く広く浸透し、大きな影響を及ぼしていたとしたら、
と思うとゾッとします。

これでは日本を戦争に巻き込み負けさせ崩壊させた上で共産主義革命を起こそうとして、
日本に送り込まれたコミンテルン工作員の活動を支援しているようなものです。


以上のように致命的な欠陥が露わになったのですが、
大東亜戦争当時の本を読んで致命的な欠陥が露わになるということは、
歴史に学ぶことができたということでもあります。
歴史に学ぶことができましたので、それを踏まえて評価しました。

しかし、こうしてレビューを書いていると、
今の日本も大して変わらないな、と思えてきます。

反日左翼は言うまでもないですが、
日本の国益よりもチャイナ利権(コリア利権も)を死守したい政治家や官僚、
モンゴル・ウイグル・チベットへのジェノサイドを無視してチャイナでの金儲けに邁進する企業や経済団体、
日本人の生命や幸福を最優先に追求するための国家戦略を全く打ち出せない政府、などです。
大東亜戦争の失敗に対して、日本自身が冷静に原因を見極め見直してこなかったからではないでしょうか。
GHQに押し付けられた東京裁判史観、WGIPによって洗脳された自虐史観からの脱却は必須ですが、
日本自身、日本人自身が自らの責任で大東亜戦争を正しく振り返ることも必須だと思います。

ただ、著者の「日本二千六百年史」や「日本精神研究」が良書だっただけに、
本書は残念でした。

国体論及び純正社会主義/北一輝



★★★

社会主義ありきの論理展開だが、その分社会主義が何かがわかる

著者が純正社会主義と考える理論を、
徹底的に考察しながら、また様々な批判に対して徹底的に反論しながら展開しています。

ソビエト連邦が崩壊したことで、共産主義の壮大な実験の失敗が明らかになり、
共産主義でありながら資本主義を取り入れて経済力をつけたチャイナが自民族を粛正・他民族を虐殺し続けている、
という現在から振り返れば、
いくら当時の日本の政官業の横暴により日本の民が悲惨な状況に貶められていたとしても、
社会主義や共産主義を肯定し、導入することは断じて認められません。

また著者の記述から著者は経済やビジネスについてはド素人だと言わざるを得ませんので、
もし著者の論じる純正社会主義が上手くいったとしても、
日本は経済的に破綻しますので、これによって日本の民が救われることはなかったでしょう。

更に著者のいう純正社会主義が理論レベルで正しいとしても、
実際に運用することを想定すると、
高邁すぎる理想と精緻な理論武装が逆に仇となって、
途端に実行不能になりかねないと思います。

そのうえ社会主義ありきの立場から、
日本の歴史・伝統・文化の悪い点を持ち出して徹底的に糾弾していますので、
これによって日本が培ってきた歴史・伝統・文化の良い点まで破壊し、
これがために日本の誇りや強みまで失いかねない内容になっています。

このような主張をしている著者と226事件で決起した皇道派青年将校達が、
なぜどこでどのように繋がったのでしょうか?不勉強ですのでよくわかりません。

著者の本書での主張(国家社会主義)は個人的には全く同意できませんが、
社会主義について学ぶことができたのは意義がありました。
評価は本書の内容ではなく、本書から学べたことに対するものです。


日本改造法案大綱/北一輝



★★★★

当時の内憂外患の状況を脱するための国家戦略の一つ

内容には賛否両論あると思いますが、
第一級の国家戦略を提唱したのだと思います。
一方で、このような国家戦略を打ち出さざるを得ないような、
内憂外患があったのだと推察されます。
個人の自由・平等と国家の強靭化のベストミックスを
追求した内容だと言えるでしょう。

現在の日本も国難を抱えていますが、
残念ながら本書のような骨太な国家戦略を打ち出すことのできる、
政治家・官僚・専門家は見当たりません。

本書の内容を現在にそのまま当てはめるには無理がある部分があるのは確かですが、
国家戦略とは何か、どのように考えるべきか、については学ぶところ大です。

単に、2.26事件に関わったからというだけで、
歴史の中に埋もれさせてしまうのは極めて勿体ないと思います。

なお、解説は酷いので読むに値しません。

大東亜戦争肯定論/林房雄


★★

視点は興味深いが、結論はダメ!

大東亜戦争を単体で捉えるのではなく、
西洋列強による日本侵略に端を発した明治維新から
大東亜戦争終結の昭和20年8月15日までの「100年戦争」と捉える視点は興味深いです。
そしてこの「100年戦争」を西洋列強によるアジア侵略という
一貫性あるものとして捉えているのも興味深いと思います。

ただし、この「100年戦争」を振り返り歴史の教訓として活かすという意味では、
本書の結論はあまり意味をなしません。

本書の結論は、
①西洋列強の侵略の意図と実力があまりにも強いので、日本は負けるまで戦わざるを得なかった
②一方でチャイナやコリアに対しては日本自身の防衛のためとはいえ、多大な犠牲を強いた
というものです。

これでは、「だから何?」と言わざるを得ません。

①については、日本自身がどう戦うべきだったのか、という教訓が全く得られません。
類書では、
日本に戦争戦略がなかった、
終わらせ方を考えずに戦争を始めてしまった、
ターニングポイントで日本に不利な決断をしてしまった、
コミンテルンの工作員にまんまとハメられてしまった、
戦争をお役所仕事的に進めてしまった、
などなど日本の首脳陣による数多くの失敗が挙げられています。

②については、チャイナとコリアが犠牲者だという偏った情報のみ挙げ連ね、日本を貶めています。
コリアについては、大韓帝国皇帝が日本に併合を申し出たことには触れられていません。
チャイナについては、通州虐殺事件などチャイナによる日本人虐殺には触れられていません。
完全にチャイナやコリアの歴史観を鵜呑みにしています。
コリアの歴史が五千年という記述が本文にありましたが、これは鵜呑みの最たる例でしょう。

現在の知識を持って振り返れば、
大東亜構想の名の下に、地政学だけでチャイナやコリアを文明化し一緒に戦おうとしたこと自体が間違いだと言えます。
両国の伝統・歴史・民族性を正しく理解しなかったことが最大の失敗だと言えます。
両国の特性の良し悪しということではなく、日本とはあまりにも異なるため、理解し合えないということです。

著者が解説をしている現代語版大西郷遺訓が良かったので本書を手に取りましたが、
「100年戦争」という視点以外は、価値のない本だと言えるでしょう。

大東亜会議の真実/深田祐介



★★★★★

大東亜会議・大東亜戦争を単純化して考えないための良書

本では日本人が東京裁判史観の呪縛から解き放たれようとし始めています。
アメリカではアメリカ人がルーズベルト史観の呪縛から解き放たれようとし始めています。
両国において、既に保守層の方々は、この2つの完全に誤った史観の呪縛から解き放たれています。

その上でなお、本書を読む価値は大きいと思います。
それは東京裁判史観やルーズベルト史観の呪縛から解き放たれる為だけではなく、
大東亜戦争・大東亜会議を冷静に振り返り、分析し、日本の弱点を導出した上で、
日本の未来を築いていくために、導出された弱点を克服する為です。

大東亜会議に出席した中華民国の汪兆銘によれば、
日本政府は、上下不貫徹、前後不接連、左右不連携の三つの不に要約される、
とのことです。

この三つの不は、
大東亜戦争を始めるに至る原因にもなり、
大東亜戦争に負けるに至る原因にもなり、
現在の日本が未だ真の主権国家・独立国家になりきれていない原因にもなっています。

大東亜戦争は国益の定義もなく、国家戦略もなく、軍事戦略もなく、軍事戦術もない戦争でした。
自衛戦争とはいえ、勝機のない戦争を始め、終わらせ方も考えず戦線を拡大し、
どうしようもなくなったので、大東亜共栄圏を唱え大東亜会議を開催し、
結果としてアジア諸国を欧米列強の植民地から解放・独立させましたが、
肝心の日本自体をアメリカの植民地にしてしまいました。

アジア諸国が独立したことは喜ばしいことですし、
アジア諸国から感謝されるのは嬉しいことですが、
日本と日本人が支払った代償は大き過ぎます。
未だに日本は自らの手で自らの国民を守ることすらできません。
しかも、最初からこの代償を踏まえてアジア諸国の解放・独立を考えていたわけではありませんし、
もし最初からこの代償を踏まえてアジア諸国の解放・独立を考えいたとしたら愚かとしか言えません。

日本が真の真の主権国家・独立国家になり、未来に向けて繁栄していくために、
本書を読んで今一度、大東亜会議・大東亜戦争の真の姿を振り返り、考える必要があるでしょう。

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