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Rising Sun

Author:Rising Sun
元経営コンサルタント
専門分野:ヒト

マネジメントは、ビジネス書の知識を得るだけでは上手くいかないでしょう。
また、マネジメントは企業だけのものではなく、国家を含めあらゆる組織体や個人にとっても必須のものです。

日本の伝統から日本ならではの価値創造の源泉を知り、最新の自然科学からヒトの何たるかを知り、また科学的思考力を磨き、国内外情勢から立ち位置を知ることが重要だと思います。

勿論、基本はP.F.ドラッカー。

このブログでは、私が読んだ上記に関する書籍についてのレビューを紹介しています。

ご参考になれば幸いです。

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天孫降臨とは何だったのか/田中英道



★★★★

真実の追求には多面的な視点・知見が必須であることを裏付けている

本書は、著者による記紀神話と縄文文明との統合による、
記紀神話=歴史を明らかにした一連の著作のうちの1冊です。
私が読んだ著者の書籍で上記に関連するものは以下の通りです。

日本国史の源流
「国譲り神話」の真実
日本の起源は日高見国にあった

著者の主張に興味を持ち、より深く理解しようと思い、
本書に加えて上記3冊(計4冊)読むことになりました。

まず残念なことから。
書籍間での記述の重複が多すぎます。
最初のうちは再確認のためにもよかったのですが、
これだけ重複が多いと時間とお金の無駄になります。
上記4冊を統合すればページ数は少なくとも半分程度に圧縮できると思います。

どのような理由で同じテーマの書籍を分割して出版・販売したのかわかりませんが、
私にとってはネガティブな印象しか受けません。
よって評価は少し下げました。

次に良いところ。
やはり新たな発見・仮説構築など真実の追求に際しては、
多面的な視点・知見が必須であることが再確認できたことです。

本書&同じテーマの上記書籍でわかったことは、
著者の主張を適切なものとして世に出すためには、
考古学・歴史学・神話学・文化人類学などの人文・社会科学もさることながら、
遺伝学・分子生物学・物理学などの自然科学の最新知見や、
それらに基づいた各種分析技術・手法を駆使して得られた事実といった、
様々な学問を横断的に駆使して統合することが必要でした。

このどれが欠けても著者の主張は成立し得なかったはずです。

様々な学問分野で真摯に専門分野を追求しようとすれば、
必然的に専門範囲が狭まっていき、総合性が失われていきます。

一方で、
論外・言語道断なことではあるのですが、
学問の世界ではイデオロギーありきでの研究がなされるという、
もはや学問とは言えない有様も跋扈しています。

ですので、
学問の世界で真実を探求する方々も、
市井の世界で学問から発信されたものを取り込む方々も、
専門分野だけではなく、
イデオロギーを排し、学問横断的な知見を獲得しておくことが必須となります。

本書+αで著者が主張している説については、
著者がパイオニアですので、
今後様々な視点から検証・探求がなされていくと思いますし、
そのこと自体は大歓迎です。

ただし、
特定の専門分野への固執、イデオロギーありき、などに基づく批判は、
真実の探求に対して保身のための批判にしかなり得ません。
決して探求の発展にはつながりませんし、むしろ邪魔にしかなりませんので、
やめて欲しいですし、それを見抜く力を更に養いたいと思います。

また、人文・社会科学の分野にありがちなのですが、
自然科学の知見が必要であるにもかかわらず、
自然科学を全く知らずに、その必要性・無知の無知に対する自覚もなく、
偉そうに持論を展開している方々が少なくありません。
今の時代・これからの時代において、
自然科学の知見を積極的に取り入れることのできない人文・社会科学は、
間違いなく衰退の一途をたどると思います。
自覚を期待したいのですが、なかなか難しそうですので、
受け入れる側が適切に吟味できるよう、学んでいくしかないと思います。
例えば、
人間を知るためには、心理学だけでなく、脳科学・遺伝学などの知見で、
古代の歴史を知るためには、考古学だけでなく、物理学などの知見で、
根拠を提示することができなければ、もはや学問ではなく単なる意見、良くて仮説にすぎません。


書籍間での重複が多いことには、読んでいて飽きてきましたし、疲れましたが、
学問横断的な真実の探求の重要性について再認識できましたので、
得るものは確かにありました。


日本の起源は日高見国にあった: 縄文・弥生時代の歴史的復元/田中英道



★★★★★

西洋史観(進歩史観)では語ることのできない日本の歴史の連続性

本書は、古事記・日本書紀に神話として語られている高天原とその神々について、
考古学の最新の知見と歴史学を融合し、
高天原は日高見国(常陸、鹿島神宮・香取神宮のあるとこと)にあったと考察しています。

このような試みは、現時点では著者のみが行っていますので、
今後更なる研究の発展により、更に明らかになっていくことを願って病みません。

著者のこの領域についての書籍を本書を含めて何冊か読みました。
著者による新発見(仮説)自体にまず驚かされ、かつ惹き込まれました。


それとともに(著者が述べたかったかことかどうかはわかりませんが)、
太古からの(少なくとも縄文時代は1万年以上前)日本文明・日本という国家の連続性が、
見えてきた気がします。
ここには余計な時代区分(石器・縄文・弥生・古墳など)や、
西洋史観(進歩史観、古代・中世・近代など)は、
日本の文明を語る上では、むしろ邪魔になるだけであることがよくわかります。

これまでの日本の文明の語り方は、
日本以外の物差し(西洋史観など)を無理やり当てはめてきましたので、
逆に日本の文明をわかりにくくしてきたのではないかとさえ思います。

本書でも引用されていますが、
サミュエル・ハンチントンの「文明の衝突」において日本文明が独自のものとして分類されています。
彼が何を持ってそうしたかはともかく、その分類は正鵠を得ているでしょう。

もちろん、西洋をはじめとした様々な文明を比較しながら日本の文明を語ることも必要ですが、
日本の文明を語る際には、日本の文明のあり方に自然に沿うように、独自の物差しを吟味して確立し、
そのうえで日本の文明に対する正しい認識ができるようにすべきだと確信しました。

逆に言えば、まず日本独自の日本文明論を構築し、
そのうえで物差しも含めて他の文明との比較をすべきではないかということになります。

そして更に、
日本文明の根源と脈々と受け継がれて現在にまでいたる何かを見つけ出し、
それらを日本文明の物差しで明らかにし、
日本独自の哲学体系として整理し、
自然体で受け入れることを通じて、
現在と未来について考えるようにしていけばいいのではないかと思います。

例えば、明治維新以降を振り返る際に、
西洋近代といわれるものが日本文明より優れていると盲信する理由は何もありません。
優れていたとすれば軍事技術ぐらいのものではないでしょうか。

特に戦後はGHQによるWGIPによって洗脳されていますので、
それらについては全て捨て去るぐらいでちょうど良いのではないでしょうか。

この点で最も情けないのは日本のいわゆる「保守」と自認している方々(一部)です。
彼らの言論自体、更には自身の立ち位置や保守の定義自体が、
が西洋史観・西洋イデオロギーに囚われてしまっているような印象を受けます。
※日本のリベラルは、そもそもが西洋史観・西洋イデオロギーの産物ですので、論外です。


また西洋史観や西洋イデオロギーといわれるもので日本を論じる必要もありません。
代表的なものは進歩史観・還元論・二項対立・○○主義などではないかと思います。
このようなもので、日本国内において日本人同士が対立すること自体、無意味だと思います。
保守vsリベラル、資本主義vs社会主義などが代表的なものではないかと思います。


このようなことを気づかせてくれた点において、
本書を含めた著者のこの領域における調査・研究は極めて優れたものだと思います。


「国譲り神話」の真実/田中英道



★★★★★

歴史の真空地帯への果敢な挑戦!

本書は、古事記・日本書紀にある「国譲り神話」を中心として、
記紀の神話が単なる神話ではなく、
歴史的事実を紡いでいるものであることを証明しようとしています。

歴史学者は、縄文・弥生・古墳時代の新発見があっても、
それを歴史として探究しないがゆえに歴史の真空地帯が生まれ、
考古学者は、これらの時代の新発見があっても、
発見があったという事実だけを重視するが故に歴史の真空地帯が生まれます。

著者は、日本におけるこのような歴史の真空地帯が放置されている実態に対して、
著者自身が提唱している形象学を中心に、
丹念に考古学的発見と記紀神話との共通性・類似性を見つけ出しながら、
縄文・弥生・古墳時代と記紀神話を統合させています。

これまでパラレルワールドのようであった、
縄文・弥生・古墳の歴史と記紀神話が見事に統合されていますので。
非常に興味深く読むことができます。

私の知る限り、
歴史の真空地帯への果敢な挑戦をし、かつ統合に成功しているのは、
著者だけだと思います。
まさにパイオニアですね。

著者によるこのような挑戦がきっかけとなって、
この歴史の真空地帯がさらに注目され、探求が進み、
著者とは異なる様々な解釈が出てくると更に面白くなってくると思います。

ただ、左翼学者は入ってきて欲しく無いですね。
どうせ、
日本を貶めたいという目的ありきでしょうし、
マルクス主義(唯物史観・階級闘争史観など)や、
GHQによるWGIP洗脳(東京裁判史観・自虐史観など)を持ち込んで、
歪めまくって混乱させるだけでしょうから。

日本国史の源流/田中英道



★★★★★

これこそ日本人の源流なのかもしれない

縄文・弥生・古墳時代の形象表現から日本の源流となる思想を導き出しています。

キーワードは、
自然・太陽・祖先・御霊などです。


チャイナかぶれ・西洋かぶれの学者連中は、
とかく「日本には思想・哲学がない」と日本を貶めますし、
反日左翼連中は、
共産主義の唯物史観・階級闘争史観ありきで日本の歴史を歪めることで、
とかく「日本の古代は野蛮だった」と日本を貶めます。

しかし、
本書では縄文時代から古墳時代までに、
日本の思想は確立されていると明言しています。

文字の無い時代からの著者による大胆な発想力も含めた検証ですので、
異論がでることは間違い無いでしょうけれど、
個人的には本書にある主張・解説は好きです。

日本人としてのアイデンティティーを発見したいと思われる方にはおすすめの本です。


日本書紀 全現代語訳/宇治谷孟 訳



★★★★

やっと日本書紀を読むことができました

古事記については何冊か読んだことがあるのですが、
日本書紀については、難しい、長文である、という先入観があり、
なかなか手をつけることができませんでした。

たまたま本書を見つけ、
全現代語訳と文庫本2冊分という量に惹かれて、
読んでみました。

文章は読みやすいものになっており、
この点は良かったと思います。

また内容ですが、
古事記にあって日本書紀には無いもの、
古事記には無くて日本書紀にはあるもの、
いずれにもあって同様の内容のもの、
いずれにもあるが内容が異なるもの、など
古事記だけでは得られない情報が結構含まれていることがわかりました。

特に、朝鮮半島の任那・百済・新羅の記述がかなりあることは、
古事記との大きな違いではないでしょうか。

古事記と日本書紀については、いろいろ言われていますが、
個人的には、相互補完しながら神話と古代史を楽しめば良いのではないかと思います。

なお訳者の「はじめに」「あとがき」には余計な文章が多いので、ここだけが残念です。
なんら根拠なく
任那がなかったかのような印象操作があったり、
高皇産霊尊が朝鮮半島由来であったかのような印象操作があったり、
皇国史観が悪いものであるような扱いをしたりと、
訳者のintelligenceを疑わざるを得ない記述があります。
これが日本書紀本文の現代語訳に影響を及ぼしていないこと切に願うばかりです。
ですので評価を少し下げました。

願わくば、竹田恒泰氏に「現代語 日本書紀」を執筆・出版して頂きたいものです。

神話の中のヒメたち/産経新聞取材班



★★★★★

古事記をより楽しむための一冊

不毛な学術論争は抜きにして、
とにかく古事記をそのまま楽しみたい方にとっては、
おススメの一冊です。

古事記に登場するヒメたちの様々なトピックが、
一節4ページと簡潔にまとめられ、
かつその中にトピックにまつわる場所や取材に基づく伝承などが散りばめられています。

本書を読んで、ヒメたちがいないと古事記が成立しないことが、よくわかりました。

ある程度、古事記に親しんでいないと、
本書の内容を理解するのは容易ではないと思いますが、
理解した上で読めば、「ほほう」「なるほど」「へえ〜」の連続です。

良い本を手に取ることができました。
産経新聞取材班の方々に感謝です。

歪められた日本神話/萩野貞樹



★★★★★

日本神話研究=日本神話冒涜

日本神話の研究者らが揃いも揃って、
左翼イデオロギーに染まり、論理破綻・論理飛躍した稚拙な説を展開して、
神話を冒涜してきたことがよくわかりました。
目的は日本神話否定による皇室廃止です。
これは、戦後日本の人文社会科学系のアカデミズム全般に見受けられる傾向と符合しますね。
憲法しかり、歴史しかり、です。

まずいのは、保守系研究者がこれに対抗して同じ方法で神話の正当性を検証していることです。
これでは愚か者同士の論争に堕してしまいかねません。

神話は神話として心の中で感じればいいのではないか、と思います。

ご参考までに本書にて著者が批判している学者を挙げておきます(初出順、敬称略)
梅原猛、直木孝次郎、上田正昭、上山春平、津田左右吉、川副武胤、神田秀夫、横田健一、
松前健、萩原浅男、中村啓信、倉野憲司、益田勝実、松村武雄、岡田精司、松岡静男、
飯島忠夫、福永光司、吉野裕子、千田稔、高橋徹、三品彰英、青木和夫、内藤湖南、
渡部義道、肥後和男、水野祐、井上光貞、吉井巌、和田萃、西郷信綱、松本信広、次田潤、
武谷久雄、西田長男、中西進、大野晋

平田篤胤/吉田麻子



★★★★★

明るく楽しい国学

本居宣長の「もののあわれを知る」国学も良かったですが、
平田篤胤の「明るく楽しい」国学の方が個人的には好きです。
いずれにしても人間の本能(感情)を肯定しており、最新の脳科学・神経科学と相通じるものがありますので、納得感があります。
人間の本能を否定している仏教や儒教とは全く異なっているのは重要なポイントだと言えるでしょう。
賛否両論あるとは思いますが、神道の本流は平田国学で説明した方がよいのではないかと思います。
神道は清明正直であり、明るいことも要素の一つにありますので。

本居宣長「古事記伝」を読む/神野志隆光





kindleサンプルを読んで買うのをやめました

本居宣長がどのように古事記を解釈しているのか、それは何故なのか、根拠は何なのか、
などが知りたくて、ひとまずkindleサンプルをダウンロードして読んでみました。
しかし、解説は私の期待に応えてるようなものではなく、
著者の自説に基づいて本居宣長の解釈を否定し、自説を正しいとするものでした。
サンプルを読んだだけですので、本書全体がどうなっているかは判断できませんが、
古事記冒頭の一節がこの調子ですので、とても買って読む気にはなれません。

まんが古事記/ふわこういちろう



★★★★

もの凄くわかりやすい古事記入門書です。

古事記は上・中・下巻から成っていますが、
本書は上巻メインで、中・下巻はダイジェストです。

まんがの絵そのものには好みがあると思いますが、
古事記をもの凄くわかりやすく丁寧に解説しています。

また、登場する神々がどの神社に祀られているか、
神々がどのような役割を担っているのか(古事記の神々は役割分担している設定です)、
更には、数多くの神々が登場するので、メインの神々がストーリーのどこで登場終了するのか、
といった関連情報も挿入されており、
古事記を単に現代文に訳して説明した類書よりも役に立つと思います。

願わくば、中・下巻も同じ感じでフルバージョンで出してほしいところです。

古事記を知りたい方には、お勧めの一冊です。

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